監修者

LIGHT CLINIC 総合監修医

吹田 真一

国立循環器病研究センター勤務を経てLIGHT CLINICを開業。

糸リフトの糸を抜きたくなる理由とは

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施術後の激痛や不快感が続く場合も

糸リフトの施術後、激しい痛みや不快感が長期間続くケースがあります。

これは、糸が顔の筋肉や神経を刺激することで引き起こされる症状です。

特に、頭皮内に糸を入れた場合は側頭筋への刺激が強くなり、激痛が続きやすくなります。

また、糸によって感染を起こしている可能性もあるため、早めに医師の診察を受けることが大切です。

痛みや不快感が強く、日常生活に支障をきたすようであれば、無理に我慢せずに糸を抜くことを検討しましょう。

思っていた効果が得られない失敗例とは

糸リフトを受けたものの、思っていたようなリフトアップ効果が得られないことがあります。

これは、糸の種類や本数、施術方法が適切でなかったり、個人の皮膚の特性に合わなかったりすることが原因として考えられます。

せっかく施術を受けたのに、たるみの改善が実感できなかったり、左右差が出てしまったりと、失敗例も少なくありません。

もし糸リフトの効果に満足できないのであれば、糸を抜いて別の施術を検討するという選択肢もあります。

ただし、その場合は、糸による皮膚や組織へのダメージがないかどうか、医師によるしっかりとした診断が必要不可欠です。

糸リフト後に糸を抜く際の注意点

自分で無理に抜こうとするのは危険

糸リフトの施術後、何らかの理由で糸を抜きたいと考える方もいるでしょう。

しかし、自分で無理に糸を抜こうとするのは大変危険です。

医療の専門知識がない状態で糸を引っ張ったり、切ったりすることは、顔の皮膚や筋肉、神経を傷つける可能性が高いのです。

また、感染症を引き起こすリスクもあります。

糸を抜く際は、必ず医師の診察を受け、適切な方法で行ってもらうことが大切です。

自己判断で行動することは避け、専門家に相談しましょう。

溶ける糸の場合は特に慎重に

近年、糸リフトに使用される糸には、生体内で吸収される「溶ける糸」が主流になっています。

溶ける糸は、体内で自然に分解されるため、抜糸の必要がないというメリットがあります。

しかし、溶ける糸の場合は、抜く際により慎重な対応が求められます。

溶ける糸が引っかかると組織が傷つく恐れ

溶ける糸は、時間が経つと細かい繊維状に崩れていきます。

その繊維が皮膚や筋肉に引っかかった状態で無理に引っ張ると、組織を傷つけてしまう恐れがあるのです。

溶ける糸を抜く際は、超音波などを用いて慎重に行う必要があります。

皮膚の奥に残った糸は抜くのが困難なことも

溶ける糸の場合、施術から時間が経過し、糸が完全に溶けきる前に抜こうとすると、皮膚の奥に糸が残ってしまうことがあります。

皮膚の奥に残った糸は、発見が難しく、抜くのが非常に困難です。

無理に抜こうとすれば、周囲の組織を傷つける原因にもなりかねません。

溶ける糸の特性をよく理解し、適切なタイミングで抜糸を行うことが肝要だといえるでしょう。

糸リフト後の切開リフトで抜糸する場合のリスクは?

糸リフトを受けた後に切開リフト(フェイスリフト)を検討する方もいらっしゃるでしょう。

その場合、糸リフトで使用された糸を抜糸する必要がありますが、これにはいくつかのリスクが伴います。

今回は、糸リフト後に切開リフトを受ける際の抜糸に関するリスクについて詳しく解説していきます。

手術の難易度が上がってしまう可能性

糸リフト後に切開リフトを行う場合、まず皮膚を切開して糸を見つけ出し、慎重に取り除く作業が必要です。

しかし、糸が皮膚や筋肉に埋もれていたり、複雑に絡まっていたりすると、その発見や除去に難航することがあります。

特に、溶ける糸の場合は断片化しているため、すべてを取り除くのが困難を極めることも。

これらの糸の除去作業に時間を要することで、切開リフトの難易度が上がり、医師にとって負担が大きくなるのです。

糸の除去に手間取ると施術時間が長引く

切開リフトは、本来2~3時間程度で終了する手術です。

ところが、糸リフト後の抜糸作業に想定以上の時間がかかると、切開リフトの施術時間が大幅に長引いてしまうリスクがあります。

手術時間が延びるほど、患者さんの身体的負担は大きくなります。

また、長時間の手術は感染症などのリスクも高まるため、医師としても避けたい事態といえるでしょう。

糸の除去に手間取ることで、本来のフェイスリフトの施術に割ける時間が減り、仕上がりにも影響を及ぼしかねません。

糸リフトからどのくらいの期間をあけて切開リフトを受けるかは慎重に検討する必要があります。

糸リフトの糸による問題を避けるために

糸リフトは、手軽に若々しい印象を得られる人気の施術ですが、使用する糸によっては思わぬトラブルを引き起こす可能性もあります。

そうした糸リフトの糸に関する問題を未然に防ぐためには、いくつかの点に注意を払う必要があるでしょう。

ここでは、糸トラブルを避けるための重要なポイントを解説します。

施術前の医師選びがとても重要

糸リフトを受ける際は、施術を行う医師選びが非常に重要なポイントとなります。

糸リフトに精通し、豊富な経験を持つ医師であれば、適切な糸の選定や施術方法の提案が可能です。

また、万が一糸によるトラブルが生じた場合も、適切な対処やアフターケアを期待できるでしょう。

クリニックのホームページや口コミなどで情報を集め、信頼できる医師を見つけることが大切です。

実績や症例写真なども参考にしながら、慎重に選びましょう。

使用する糸の種類や手法の確認を

医師との相談の際は、施術に使用される糸の種類や手法について確認を行いましょう。

溶ける糸なのか、溶けない糸なのか、またどのような挿入方法で行うのかなど、詳しく聞いておくことが重要です。

それぞれの特性を理解した上で、自分の肌質や施術部位に合ったものを選択することが、トラブル回避につながります。

医師の説明にしっかりと耳を傾け、疑問点があれば遠慮なく質問するようにしましょう。

丁寧なカウンセリングで不安を解消

糸リフトを受ける前には、医師との入念なカウンセリングが欠かせません。

施術の目的やリスク、ダウンタイムなどについて、医師から詳しい説明を受けることが大切です。

また、自身の悩みや不安な点を率直に伝え、それに対して医師がどのような見解を示すのかをしっかりと確認しましょう。

患者と医師との相互理解が深まることで、糸トラブルのリスクも減らせるはずです。

納得のいくまで話し合い、安心して施術に臨めるよう心がけましょう。

糸リフトによる理想的な結果を得るには、事前の準備と情報収集が何より重要だといえるでしょう。

適切な医師のもと、適した糸と手法で施術を受けることで、糸トラブルのない満足度の高い施術が叶うはずです。

まとめ

今回は、糸リフトの糸に関するトラブルを防ぐための注意点について詳しく解説してきました。

施術後の激痛や不快感、思っていた効果が得られないなど、糸リフトの糸が原因で起こる問題は決して少なくありません。

そうしたトラブルを未然に防ぐには、施術前の入念な医師選びが欠かせません。

経験豊富で信頼できる医師のもと、自分の肌質や目的に合った糸や手法で施術を受けることが大切です。

また、使用される糸の種類や特性についても事前に確認し、十分な理解を深めておくことが重要でしょう。

医師とのしっかりとしたコミュニケーションを通じて、糸リフトに関する不安を解消してから施術に臨むのがベストといえます。

もし施術後に糸によるトラブルが生じてしまった場合は、自己判断で糸を抜こうとせず、必ず医療機関を受診しましょう。

特に溶ける糸の場合は、皮膚の奥に残存していることもあるため、医師による慎重な対応が必要不可欠です。

切開リフトへの移行を検討する際も、糸リフト後の期間や抜糸のリスクについて医師とよく相談することが大切だといえるでしょう。

糸リフトは、若々しい印象を手に入れられる魅力的な施術ですが、糸トラブルのリスクも忘れてはいけません。

施術前後の慎重な対応を心がけることで、理想的な仕上がりを安全に叶えられるはずです。