監修者

LIGHT CLINIC 総合監修医

吹田 真一

国立循環器病研究センター勤務を経てLIGHT CLINICを開業。

医療脱毛をはじめたばかりのかたも、すでに何回か施術をうけているかたも、「保湿クリーム」というキーワードをみみにしたことがあるのではないでしょうか。 じつは、医療脱毛において保湿ケアは単なるオプションではなく、脱毛効果を最大限にひきだすための必須条件なのです。 しかし、ただやみくもに保湿クリームをぬればよいというわけではありません。 施術当日には使用してはいけない、前日までにしっかりとケアしておく、部位によってつかいわけるなど、さまざまなルールや注意点があります。 このガイドでは、医療脱毛期間中の保湿クリームについて、えらびかたから使用方法まで、すべてを網羅的に解説していきます。 正しい知識をみにつけることで、肌トラブルをふせぎながら、理想のつるつる肌をてにいれましょう。

医療脱毛に保湿ケアが必要な理由

脱毛後の肌状態と保湿の重要性

医療脱毛のレーザーは、毛根の黒いメラニン色素に反応して熱をはっせいさせ、毛乳頭を破壊することで脱毛効果をえています。 この熱エネルギーは毛根だけでなく、周囲の肌にもかるい火傷のような状態をひきおこします。 レーザー照射直後の肌は、水分が急激にうしなわれ、バリア機能が一時的にていかしている状態になっているのです。 そのため、施術後の肌は外部からの刺激にたいして非常に敏感になり、かゆみや赤みなどのトラブルがおこりやすくなります。

保湿クリームをつかった適切なケアをおこなうことで、肌の水分量をたもち、バリア機能の回復をはやめることができます。 とくに、セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分がふくまれたクリームは、肌の奥まで浸透し、内側からうるおいをあたえてくれます。 また、保湿によって肌のターンオーバーが正常化され、ダメージをうけた細胞の修復もスムーズにすすみます。 医療脱毛における保湿は、単に肌をうるおすだけでなく、脱毛効果を最大限にたかめ、美しい仕上がりをじつげんするための重要なプロセスなのです。

• 医療脱毛直後の肌は軽い火傷状態
• バリア機能の低下により外部刺激に敏感
• 水分量の急激な減少がトラブルの原因
• 保湿により肌の回復スピードが向上
• ターンオーバーの正常化で美肌効果も期待

保湿不足によるリスクとトラブル

炎症や赤みのリスク

保湿が不十分な状態で医療脱毛をうけると、肌に深刻な炎症がおこるリスクがたかまります。 乾燥した肌はバリア機能がよわまっているため、レーザーの熱がこもりやすく、通常よりもつよい赤みや腫れがあらわれることがあります。 とくに、もともと敏感肌のかたや、アトピー体質のかたは、保湿不足による炎症リスクがさらにたかくなります。 炎症がひどくなると、色素沈着や瘢痕形成といった長期的な肌トラブルにつながる可能性もあるため、じゅうぶんな注意が必要です。

また、乾燥した肌は雑菌が繁殖しやすい環境になっており、毛嚢炎などの感染症をひきおこすリスクもあります。 レーザー照射によってひらいた毛穴に細菌がはいりこむと、赤いぶつぶつや膿をもった炎症がおこることがあります。 これらのトラブルは適切な保湿ケアによって予防できるため、日頃からの保湿習慣がたいせつになります。

保湿不足による症状 発生確率 回復期間
軽度の赤み 高い(約60%) 2〜3日
炎症性色素沈着 中程度(約30%) 3〜6ヶ月
毛嚢炎 低い(約15%) 1〜2週間

 

痛みの増強と肌負担

乾燥した肌は、レーザー照射時の痛みを通常よりもつよく感じやすくなります。 これは、水分がすくない肌では熱の伝導率がかわり、神経への刺激がダイレクトにつたわりやすくなるためです。 実際に、肌の水分量が30%以下になると、痛みの感じかたが約1.5倍にふえるというデータもあります。 痛みがつよいと、施術中にストレスをかんじるだけでなく、レーザーの出力をさげざるをえなくなり、結果的に脱毛効果がおちてしまいます。

さらに、乾燥肌へのレーザー照射は、肌への物理的な負担もおおきくなります。 健康な肌であれば、レーザーの熱は毛根にあつまり、周囲の組織へのダメージは最小限におさえられます。 しかし、乾燥した肌では熱の分散がうまくいかず、表皮や真皮にも余計なダメージがくわわってしまいます。 このような状態がつづくと、肌の老化がはやまったり、しわやたるみの原因になったりすることもあります。

• 水分量30%以下で痛みが約1.5倍増加
• ストレスによる施術への恐怖感
• レーザー出力の制限による効果減少
• 肌への物理的ダメージの蓄積
• 長期的な肌老化のリスク

脱毛効果への影響

保湿不足は、医療脱毛の効果そのものにも大きな影響をあたえます。 乾燥した肌では、レーザーの光が肌表面で散乱しやすく、毛根まで十分にとどかないことがあります。 また、肌のターンオーバーがみだれることで、毛周期も不規則になり、成長期の毛にうまくアプローチできなくなります。 これにより、通常5〜6回で完了する施術が、8〜10回以上必要になるケースもめずらしくありません。

さらに、乾燥によって角質層があつくなると、埋没毛がふえやすくなります。 埋没毛はレーザーがとどきにくいため、脱毛効果がえられず、何度も施術をくりかえす必要がでてきます。 適切な保湿ケアをおこなうことで、肌のコンディションをととのえ、毎回の施術で最大限の効果をえることができるのです。

医療脱毛当日の保湿クリーム使用ルール

施術当日のNG行為と注意点

医療脱毛の施術当日には、保湿クリームや化粧水の使用は原則としてNGとされています。 これは、肌にのこった保湿剤の成分がレーザーの浸透をさまたげ、脱毛効果をよわめてしまうためです。 とくに、油分のおおいクリームやオイルは、レーザーの光を反射・屈折させ、毛根への熱伝導をさまたげる原因となります。 また、保湿剤にふくまれる成分によっては、レーザーと反応して予期しない肌トラブルをひきおこす可能性もあります。

施術当日のNG行為はほかにもいくつかあり、日焼け止めの使用、制汗剤やボディパウダーの使用、香水やコロンの使用なども禁止されています。 これらの製品にふくまれる成分が、レーザー照射時に化学反応をおこし、火傷や色素沈着の原因になることがあります。 施術をうける部位は、なにもつけていない清潔な状態にしておくことが、安全で効果的な脱毛のための基本ルールです。

当日NGな製品 禁止理由 リスク
保湿クリーム レーザー浸透を妨げる 脱毛効果の低下
日焼け止め 成分が熱反応を起こす 火傷・炎症
制汗剤 金属成分が反応 色素沈着

 

前日までの保湿ケア方法

施術前日までは、むしろ積極的に保湿ケアをおこなうべき期間です。 前日の夜は、たっぷりの保湿クリームをつかって、肌にしっかりと水分をあたえておきましょう。 このとき、ヘパリン類似物質やセラミドなどの高保湿成分がはいったクリームをえらぶと、より効果的です。 前日につけた保湿剤は、睡眠中に肌に吸収され、翌朝までにはほとんど肌表面からなくなっているため、施術への影響はありません。

前日の保湿ケアでは、いつもより時間をかけて丁寧におこなうことがポイントです。 まず、ぬるめのお湯でゆっくりと入浴し、肌をやわらかくします。 入浴後は、タオルでやさしく水分をふきとり、肌がまだしめっているうちに保湿クリームをぬります。 このタイミングで保湿することで、水分と保湿成分が肌の奥まで浸透しやすくなります。

• 前日夜はたっぷり保湿を心がける
• ヘパリン類似物質やセラミド配合製品を選ぶ
• 入浴後すぐのタイミングで保湿
• マッサージをしながら浸透を促す
• 翌朝は洗顔・シャワーのみで清潔に

当日に保湿してしまった場合の対処法

もし、うっかり施術当日に保湿クリームをつかってしまった場合は、あわてずに対処することが大切です。 まず、ウェットティッシュやぬれタオルで、肌表面の保湿剤をできるだけふきとります。 このとき、ゴシゴシとこすらず、やさしくおさえるようにしてふきとることで、肌への刺激をさけます。 ただし、油分のおおい保湿クリームは完全にふきとることがむずかしいため、クリニックのスタッフに必ず申告しましょう。

クリニックでは、アルコール綿などで肌表面を清拭してから施術をおこなうこともあります。 しかし、保湿剤の種類や量によっては、施術を延期せざるをえない場合もあります。 とくに、ワセリンやオイルベースの製品をつかった場合は、レーザー照射のリスクがたかくなるため、施術を見送ることがおおいです。 このような事態をさけるためにも、施術当日の朝は保湿剤をつかわないよう、前日から意識しておくことが重要です。

施術当日の自己処理について

医療脱毛の施術をうけるまえには、むだ毛の自己処理が必要になります。 理想的なのは、施術の前日に電動シェーバーでていねいに処理をすませておくことです。 前日に処理することで、肌へのダメージが回復する時間をかくほでき、当日の肌状態をベストにたもてます。 また、前日処理なら、シェービング後に保湿クリームをつかってケアすることも可能です。

もし当日に自己処理をおこなう場合は、保湿剤をつかわずに処理しなければなりません。 電動シェーバーであれば、肌への負担がすくないため、保湿剤なしでも処理可能です。 ただし、カミソリをつかう場合は、シェービングフォームや石鹸もNGとなるため、肌をきずつけるリスクがたかまります。 安全で効果的な施術をうけるためにも、自己処理は前日までにすませ、当日は清潔な状態で来院することをおすすめします。

処理タイミング メリット デメリット
前日処理 保湿ケア可能・肌の回復時間確保 毛が少し伸びる可能性
当日処理 毛の長さが最適 保湿不可・肌ダメージのリスク

 

医療脱毛に適した保湿クリームの選び方

おすすめ成分と基剤の特徴

保湿力の高い成分

医療脱毛期間中につかう保湿クリームは、単に肌をうるおすだけでなく、ダメージをうけた肌を修復する成分がはいっているものがおすすめです。 なかでも、ヘパリン類似物質は医療機関でも処方される成分で、保湿効果にくわえて血行促進や抗炎症作用もあります。 この成分は分子量がちいさく、肌の奥まで浸透しやすいという特徴があり、医療脱毛後の乾燥した肌に最適です。 実際に、ヘパリン類似物質をつかった場合、肌の水分量が約40%増加するというデータもあります。

セラミドも医療脱毛期間中にかかせない保湿成分のひとつです。 セラミドは、もともと肌にある成分で、バリア機能をたもつ重要な役割をはたしています。 とくに、ヒト型セラミドは肌なじみがよく、即効性と持続性をあわせもっています。 ヒアルロン酸やコラーゲンも保湿力がたかく、肌表面に保護膜をつくることで、水分の蒸発をふせぎます。

• ヘパリン類似物質:医療機関推奨の高保湿成分
• セラミド:バリア機能を強化する成分
• ヒアルロン酸:1gで6リットルの水分を保持
• コラーゲン:肌表面の保護膜形成
• グリセリン:吸湿性と保湿持続性

低刺激な成分選び

医療脱毛後の敏感な肌には、刺激のすくない成分をえらぶことが重要です。 無添加や低刺激とうたわれている製品でも、実際には肌に負担となる成分がふくまれていることがあります。 成分表示をよくみて、アレルギーテスト済み、パッチテスト済みの表示があるものをえらびましょう。 また、植物由来成分でも、なかには刺激がつよいものもあるため、注意が必要です。

敏感肌用のクリームには、グリチルリチン酸ジカリウムやアラントインなどの抗炎症成分がはいっていることがおおいです。 これらの成分は、レーザー照射後の肌の炎症をおさえ、回復をはやめる効果があります。 また、ビタミンE誘導体やパンテノールなどの修復成分もおすすめです。 肌のpHにちかい弱酸性の製品をえらぶことも、肌への負担をへらすポイントです。

成分名 効果 刺激レベル
グリチルリチン酸2K 抗炎症・肌荒れ防止 非常に低い
アラントイン 組織修復・保護 低い
パンテノール 保湿・修復促進 非常に低い

 

避けるべき成分と注意事項

アルコール・パラベン・香料

医療脱毛期間中は、アルコール(エタノール)がはいった保湿クリームはさけるべきです。 アルコールは揮発性がたかく、肌の水分をうばってしまうため、かえって乾燥をまねくことがあります。 とくに、成分表示の上位にエタノールがきている製品は、アルコール濃度がたかいため注意が必要です。 ただし、セタノールやステアリルアルコールなどの高級アルコールは、保湿効果があるため問題ありません。

パラベンは防腐剤としてつかわれますが、敏感肌のかたにはアレルギー反応をおこすことがあります。 メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベンなど、さまざまな種類がありますが、医療脱毛期間中はできるだけパラベンフリーの製品をえらびましょう。 香料も肌への刺激となることがおおく、とくに合成香料は避けたほうが無難です。 天然精油でも、柑橘系の精油は光毒性があるため、脱毛期間中の使用はひかえましょう。

• エタノール:水分を奪い乾燥を促進
• パラベン類:アレルギー反応のリスク
• 合成香料:接触性皮膚炎の原因
• 着色料:肌への負担増加
• 鉱物油:毛穴つまりの可能性

使用感と肌質別の選び方

保湿クリームの基剤には、軟膏、クリーム、ローション、ジェルなどがあり、それぞれ使用感や保湿力がことなります。 乾燥肌のかたは、油分のおおい軟膏タイプやこってりとしたクリームタイプがおすすめです。 これらは肌表面にしっかりとフタをして、水分の蒸発をふせぐ効果がたかいです。 ただし、べたつきがきになる場合は、夜のケアにつかい、朝はさっぱりめのクリームにするなど、使いわけもできます。

普通肌から脂性肌のかたは、ローションやジェルタイプの保湿剤がつかいやすいでしょう。 これらは水分量がおおく、さらっとした使用感で、すぐに肌になじみます。 混合肌のかたは、部位によってつかいわけることで、効果的な保湿ケアができます。 たとえば、乾燥しやすい頬やあごまわりはクリーム、皮脂のおおいTゾーンはローションというように調整します。

肌質 おすすめ基剤 使用のコツ
乾燥肌 軟膏・濃厚クリーム 朝晩たっぷり使用
普通肌 クリーム・ミルク 季節で調整
脂性肌 ローション・ジェル 薄く伸ばして使用

 

部位別の保湿ケア方法

顔の保湿ケア

顔は体のなかでもとくに皮膚がうすく、デリケートな部位です。 医療脱毛後の顔の保湿では、まず化粧水で水分をたっぷりとあたえ、その後に乳液やクリームでフタをするという基本的なステップが重要です。 化粧水は、手のひらであたためてから、やさしくパッティングするようになじませます。 このとき、こすったりひっぱったりしないよう、肌にやさしくふれることを意識しましょう。

顔の保湿クリームは、目もとや口もとなど、とくに乾燥しやすい部分には重ねづけをします。 医療脱毛直後は、いつもつかっている化粧品でも刺激をかんじることがあるため、敏感肌用の製品にきりかえることをおすすめします。 また、顔の脱毛後は紫外線の影響をうけやすくなるため、保湿とあわせてUVケアも必要です。 ただし、施術当日は日焼け止めもNGなので、帽子や日傘などの物理的な紫外線対策をこころがけましょう。

• 化粧水でたっぷり水分補給
• 乳液・クリームで水分を閉じ込める
• 目もと口もとは重点的に保湿
• 敏感肌用製品への切り替え
• 物理的な紫外線対策も併用

VIOの保湿ケア

VIOは、体のなかでもっともデリケートな部位であり、特別な配慮が必要です。 この部位は常に下着でおおわれ、むれやすい環境にあるため、保湿のしすぎはかえってトラブルのもとになります。 VIO専用の低刺激ローションや、ジェルタイプの軽い保湿剤をつかい、うすくのばす程度の保湿にとどめましょう。 とくに粘膜にちかい部分は、保湿剤がつかないよう注意が必要です。

VIOの保湿は、かならず清潔な状態でおこないます。 シャワーをあびて、やわらかいタオルでやさしく水分をふきとったあと、すぐに保湿をおこないましょう。 保湿剤をぬるときは、清潔な手でやさしくなじませ、ゴシゴシとこすらないようにします。 また、生理中は肌が敏感になっているため、いつもより保湿を控えめにし、肌の状態をみながら調整することが大切です。

VIOケアのポイント 注意事項 推奨アイテム
清潔な状態で保湿 粘膜への付着を避ける 専用ローション
薄く伸ばす程度 過剰な保湿は蒸れの原因 ジェルタイプ
優しくなじませる 摩擦を避ける 低刺激製品

 

全身ボディの保湿ケア

全身の保湿は、面積がひろいため効率的におこなうことがポイントです。 ボディクリームやボディミルクなど、のびがよく塗りやすい製品をえらびましょう。 とくに、ひじやひざ、かかとなどの角質があつくなりやすい部分は、念入りに保湿します。 背中など手がとどきにくい部分は、スプレータイプの保湿剤をつかうか、家族にたすけてもらうのもよいでしょう。

医療脱毛後のボディケアでは、入浴方法にも注意が必要です。 熱いお湯は肌の乾燥をすすめるため、ぬるめのお湯でさっと入浴します。 ボディソープも、保湿成分がはいったものや、弱酸性のものをえらび、やさしく洗います。 入浴後は、体があたたかいうちに保湿クリームをぬることで、浸透力がアップします。

• 伸びの良い製品で効率的にケア
• 角質の厚い部分は重点保湿
• ぬるめのお湯で短時間入浴
• 保湿成分入りボディソープを使用
• 入浴後すぐの保湿が効果的

季節や気候に応じた保湿調整

季節によって肌の状態はおおきくかわるため、保湿ケアも調整が必要です。 冬は空気が乾燥し、暖房の影響もあって肌の水分がうしなわれやすくなります。 この時期は、いつもよりこってりとしたクリームをつかい、保湿回数もふやしましょう。 加湿器をつかって室内の湿度を50〜60%にたもつことも、肌の乾燥予防に効果的です。

夏は汗をかきやすく、べたつきがきになる季節ですが、エアコンの影響で意外と肌は乾燥しています。 さっぱりとしたジェルタイプの保湿剤にきりかえ、こまめに保湿することで、肌の水分バランスをたもちます。 春と秋は季節の変わり目で肌が敏感になりやすいため、低刺激の保湿クリームをえらび、肌の調子をみながらケアを調整します。 花粉の季節は、肌のバリア機能がよわまるため、より丁寧な保湿ケアが必要です。

季節 肌の状態 保湿対策
花粉で敏感・乾燥 低刺激クリーム・バリア強化
汗・エアコンで乾燥 ジェルタイプ・こまめな保湿
季節の変わり目で不安定 肌状態に合わせて調整
極度の乾燥 高保湿クリーム・加湿器併用

 

医療脱毛期間中のおすすめ保湿クリーム

アベンヌ ミルキージェル エンリッチ

アベンヌのミルキージェル エンリッチは、敏感肌のために開発された保湿クリームです。 主成分であるアベンヌ温泉水には、肌をおだやかにととのえる効果があり、医療脱毛後のデリケートな肌にも安心してつかえます。 ジェルとミルクの中間のようなテクスチャーで、べたつかずにすっと肌になじむのが特徴です。 実際につかったユーザーからは、「刺激がまったくない」「赤みがはやくひいた」という声がよせられています。

この製品のもうひとつの特徴は、セラミド類似成分がはいっていることです。 肌のバリア機能をサポートし、外部刺激から肌をまもってくれます。 無香料、無着色、アルコールフリーなので、顔にもボディにもつかえる万能タイプです。 200mlで約3,000円と、デパコスよりも手頃な価格設定も魅力のひとつです。

• アベンヌ温泉水で肌を鎮静
• セラミド類似成分でバリア機能強化
• ジェルミルクの軽い使用感
• 顔・ボディ両用可能
• コストパフォーマンスが良好

キュレル クリーム

キュレルは、乾燥性敏感肌のためのスキンケアブランドとして有名です。 キュレルのクリームには、独自開発のセラミド機能成分がはいっており、肌の必須成分セラミドのはたらきをおぎなってくれます。 医療脱毛でダメージをうけた肌のバリア機能を回復させ、外部刺激から肌をまもる効果があります。 医薬部外品として認められており、効果と安全性が実証されています。

このクリームのすぐれた点は、消炎剤(アラントイン)がはいっていることです。 レーザー照射後の肌の炎症をおさえ、肌荒れをふせぐ効果があります。 また、無香料、無着色、アルコールフリーで、弱酸性という肌にやさしい処方になっています。 90gで約1,500円という価格で、ドラッグストアで手軽に購入できるのもメリットです。

製品特徴 効果 価格
セラミド機能成分配合 バリア機能修復 約1,500円/90g
消炎剤配合 炎症抑制 コスパ良好

 

ニベア プレミアムボディミルク

ニベアのプレミアムボディミルクは、全身の保湿ケアにとくにおすすめの製品です。 シアバターやグリセリンといった高保湿成分がたっぷりとはいっており、乾燥した肌にうるおいをあたえます。 ミルクタイプなので、クリームよりもさらっとしていて、ひろい範囲にぬりやすいのが特徴です。 医療脱毛後の全身ケアには、このような使いやすさも重要なポイントです。

この製品の魅力は、なんといってもコストパフォーマンスの良さです。 200gで約800円という価格で、毎日たっぷりとつかっても経済的な負担がすくないです。 また、ほのかな石鹸の香りで、リラックス効果もあります。 ただし、香料がはいっているため、とくに敏感な肌のかたは、パッチテストをしてからつかうことをおすすめします。

• シアバター・グリセリン高配合
• ミルクタイプで塗りやすい
• 200gで約800円の高コスパ
• 全身ケアに最適
• ほのかな石鹸の香り

クリニック推奨の高保湿クリーム

多くの医療脱毛クリニックでは、ヘパリン類似物質をふくむ保湿クリームを推奨しています。 ヘパリン類似物質は、医薬品成分として認められており、保湿効果だけでなく、血行促進や抗炎症作用もあります。 市販品では0.3%の濃度のものがおおいですが、クリニックでは処方薬として、より高濃度の製品をてにいれることができます。 とくに、500gの大容量サイズは、全身の保湿ケアをおこなう際にコスパがよく、人気があります。

クリニック専売品のなかには、BENEVマスクのような特別なケア製品もあります。 成長因子や抗酸化物質、鎮静物質などがふくまれており、医療脱毛前後の集中ケアに最適です。 施術前につかうことで肌の水分量をあげ、高出力のレーザーにも耐えられる肌をつくります。 これらの製品は、一般の化粧品店では購入できませんが、その分、効果も期待できます。

製品名 主成分 特徴
ヘパリン類似物質クリーム ヘパリン類似物質 500g大容量・医薬品
BENEVマスク 成長因子・抗酸化物質 集中ケア用・即効性

 

効果的な保湿ケアの実践ポイント

保湿の頻度とタイミング

シャワー後の保湿

シャワー後の保湿は、医療脱毛期間中のケアでもっとも重要なタイミングです。 シャワーをあびると、肌表面の皮脂がながされ、角質層の水分も蒸発しやすい状態になります。 とくに、熱いお湯でシャワーをあびた場合は、より乾燥がすすみやすくなります。 そのため、シャワー後は5分以内に保湿クリームをぬることが理想的です。

シャワー後の肌は、毛穴がひらいて保湿成分が浸透しやすい状態になっています。 この「ゴールデンタイム」をのがさず、たっぷりと保湿クリームをぬりましょう。 タオルで水分をふきとるときも、ゴシゴシこすらず、やさしくおさえるようにして水分をすいとります。 肌がまだしめっているうちにクリームをぬることで、水分と保湿成分を一緒に肌にとじこめることができます。

• シャワー後5分以内の保湿が理想
• ぬるめのお湯で肌の乾燥を防ぐ
• タオルは押さえるように使用
• 肌が湿った状態で保湿開始
• たっぷりの量を惜しまず使用

朝晩のケアルーティン

医療脱毛期間中は、朝と夜、1日2回の保湿ケアを基本とします。 朝の保湿は、夜のあいだにうしなわれた水分をおぎない、日中の乾燥から肌をまもる役割があります。 朝は、洗顔後すぐに化粧水をつけ、その後に保湿クリームをぬります。 メイクをする場合は、保湿クリームがしっかりと肌になじんでから、化粧下地をぬるようにしましょう。

夜の保湿ケアは、1日の汚れをおとした清潔な肌におこないます。 クレンジングと洗顔で肌をきれいにしたあと、たっぷりの化粧水で水分をあたえます。 その後、保湿クリームをぬり、とくに乾燥がきになる部分は重ねづけをします。 夜は肌の修復がすすむ時間帯なので、朝よりもこってりとしたクリームをつかうのもおすすめです。

時間帯 ケア内容 使用アイテム
洗顔→化粧水→保湿クリーム 軽めのクリーム
クレンジング→洗顔→化粧水→保湿 高保湿クリーム

 

保湿と併せて行うべきケア

紫外線対策の徹底

医療脱毛期間中の紫外線対策は、保湿ケアとおなじくらい重要です。 レーザー照射後の肌は、メラニン色素の生成が活発になりやすく、紫外線をあびると色素沈着のリスクがたかまります。 日焼け止めは、SPF30以上、PA+++以上のものをえらび、2〜3時間ごとにぬりなおします。 ただし、施術当日は日焼け止めもNGなので、物理的な紫外線対策を徹底しましょう。

紫外線対策は、曇りの日や室内でも必要です。 UVAは窓ガラスをとおりぬけるため、室内でも油断はできません。 日傘や帽子、サングラス、UVカット加工の衣類など、さまざまなアイテムを活用しましょう。 また、紫外線のつよい10時から14時の外出はできるだけさけ、どうしても必要な場合は日陰をあるくなどの工夫をします。

• SPF30以上・PA+++以上の日焼け止め
• 2〜3時間ごとの塗り直し
• 物理的遮光(日傘・帽子)の併用
• 紫外線の強い時間帯を避ける
• 室内でもUV対策を継続

摩擦を避ける工夫

医療脱毛後の肌は、摩擦による刺激にとても敏感です。 日常生活のなかで、無意識におこなっている動作が肌への負担になることがあります。 たとえば、タオルでゴシゴシとからだをふく、きつい下着や洋服をきる、かゆみをかくなどの行為はNGです。 肌にやさしい素材の衣類をえらび、ゆったりとしたサイズのものをきることで、摩擦をへらすことができます。

スキンケアの際も、摩擦をさけることが大切です。 クレンジングや洗顔は、たっぷりの泡でやさしくあらい、保湿クリームをぬるときも、すりこまずにやさしくなじませます。 メイクをする際も、スポンジやブラシをつよくおしつけないよう注意しましょう。 枕カバーやシーツも、肌にやさしい素材にかえることで、睡眠中の摩擦をへらせます。

摩擦の原因 対策方法 推奨素材
タオルの使用 押さえるように水分を取る マイクロファイバー
衣類の摩擦 ゆったりサイズを選ぶ 綿・シルク
寝具との接触 枕カバーを頻繁に交換 サテン・竹繊維

 

十分な睡眠と生活習慣

医療脱毛の効果を最大限にひきだすためには、十分な睡眠と健康的な生活習慣が欠かせません。 睡眠中は成長ホルモンが分泌され、肌の修復と再生がすすみます。 理想的な睡眠時間は7〜8時間で、とくに22時から2時のゴールデンタイムは肌にとって重要な時間帯です。 質のよい睡眠をとるために、寝室の温度や湿度を調整し、寝る前のスマートフォンやパソコンの使用はひかえましょう。

食生活も肌の状態におおきく影響します。 ビタミンCやビタミンE、たんぱく質など、肌によい栄養素を意識してとりいれましょう。 水分補給も重要で、1日1.5〜2リットルの水をのむことで、体の内側から肌をうるおすことができます。 また、適度な運動で血行をよくし、ストレスをためないことも、健康な肌をたもつためのポイントです。

• 7〜8時間の質の良い睡眠
• 22時〜2時のゴールデンタイム重視
• ビタミン・たんぱく質の積極摂取
• 1日1.5〜2リットルの水分補給
• 適度な運動とストレス管理

まとめ

医療脱毛における保湿クリームの重要性について、さまざまな角度から解説してきました。 保湿ケアは、単に肌をうるおすだけでなく、脱毛効果を最大化し、肌トラブルをふせぐための必須条件であることがおわかりいただけたでしょうか。 施術当日の保湿クリーム使用はNGですが、前日までの適切なケアと、施術後の継続的な保湿によって、理想的な脱毛効果をえることができます。

保湿クリームをえらぶ際は、ヘパリン類似物質やセラミドなどの高保湿成分にちゅうもくし、アルコールやパラベンなどの刺激成分はさけることが大切です。 また、顔、VIO、ボディと部位ごとに適切な保湿方法をおこない、季節や肌質にあわせて柔軟に対応することも重要です。 朝晩の保湿ケアを習慣化し、紫外線対策や摩擦をさける工夫、十分な睡眠など、トータルでケアすることで、美しいつるつる肌への道がひらけます。

医療脱毛は、正しい知識と適切なケアによって、その真価を発揮します。 このガイドを参考に、あなたも理想の肌をめざして、今日から保湿ケアをはじめてみませんか。

監修者

LIGHT CLINIC 総合監修医

吹田 真一

国立循環器病研究センター勤務を経てLIGHT CLINICを開業。