監修者

LIGHT CLINIC 総合監修医

吹田 真一

国立循環器病研究センター勤務を経てLIGHT CLINICを開業。

「医療脱毛をうけたけれど、いつになったら毛が抜けるの?」そんな不安をかかえていませんか。 医療脱毛の施術をうけてから毛が抜けるまでには、じつは一定の期間が必要です。 すぐに効果があらわれないことで心配になるかたも多いですが、これは医療脱毛の正常なプロセスなのです。

医療脱毛後の毛が抜けるタイミングは、部位や毛質、使用する脱毛機器によってもことなります。 一般的には施術後1週間から3週間ほどで毛が抜けはじめますが、なかには1ヶ月ちかくかかることもあります。 この記事では、医療脱毛後どのくらいで毛が抜けるのか、部位別の期間や効果をたかめる方法について、くわしく解説していきます。

医療脱毛をこれからはじめるかた、すでに施術をうけて効果を待っているかたにとって、きっと役立つ情報となるでしょう。 正しい知識をもつことで、不安なく医療脱毛をつづけることができます。 それでは、医療脱毛後の毛が抜ける仕組みから、具体的な期間まで、順をおって見ていきましょう。

医療脱毛後に毛が抜けるまでの期間

施術後1〜3週間で抜け始めるのが一般的

医療脱毛の施術をうけたあと、毛が抜けはじめるまでには通常1週間から3週間ほどの期間が必要です。 施術当日にすぐ毛が抜けることはほとんどなく、時間をかけてゆっくりと抜けおちていきます。 この期間には個人差があり、体質や肌の状態、毛の太さなどによって前後することがあります。

熱破壊式の脱毛機をつかった場合は、比較的はやく1週間から2週間で効果を実感できることが多いです。 いっぽう、蓄熱式の脱毛機では3週間から4週間ほどかかることもめずらしくありません。 どちらの方式でも、確実に毛根にダメージをあたえているので、あせらずに待つことが大切です。

毛が抜けはじめるときは、お風呂でからだを洗っているときや、タオルでふいたときにポロポロと抜けおちることがあります。 また、軽くひっぱるだけでスルッと抜ける毛もあらわれはじめます。 ただし、無理にひっぱって抜くことは肌トラブルの原因になるため、自然に抜けるのを待ちましょう。

施術後2週間をすぎても毛が抜けないばあいは、照射漏れや出力不足の可能性もあります。 3週間以上たっても変化がないときは、施術をうけたクリニックに相談することをおすすめします。 適切な対応をしてもらうことで、次回の施術での改善が期待できるでしょう。

1回の施術で抜ける毛は全体の約20%

医療脱毛では、1回の施術で抜ける毛は全体の約20%程度にとどまります。 これは毛周期とよばれる、毛の生えかわりサイクルが関係しているためです。 すべての毛を脱毛するには、複数回の施術が必要になることを理解しておきましょう。

毛周期には「成長期」「退行期」「休止期」という3つの段階があります。 医療脱毛のレーザーが効果的にはたらくのは、成長期の毛だけです。 成長期の毛は全体の約20%しかないため、1回の施術ではこの部分にしか効果がありません。

施術をうけた時点で退行期や休止期だった毛は、レーザーの効果をうけません。 これらの毛がやがて成長期にはいったときに、次回の施術でアプローチすることになります。 このサイクルをくりかえすことで、すべての毛に効果的な脱毛ができるのです。

毛周期の段階 毛の状態 脱毛効果
成長期 毛が活発に成長している 効果あり(約20%)
退行期 毛の成長が止まっている 効果なし
休止期 毛が抜けおちている 効果なし

 

完全に抜け落ちるまでの流れ

医療脱毛の施術をうけてから、毛が完全に抜けおちるまでには段階的なプロセスがあります。 レーザー照射によってダメージをうけた毛根は、すぐには反応せず、時間をかけて変化していきます。 このプロセスを理解することで、脱毛後の経過を正しく判断できるようになるでしょう。

施術直後から3日目までは、見た目にはほとんど変化がありません。 毛根の内部ではレーザーの熱によって発毛組織が破壊されていますが、外観上はまだ毛がしっかりと生えているようにみえます。 この時期に毛をひっぱっても、まだしっかりと根付いているため抜けません。

4日目から1週間ほどすると、毛根が弱まってきて、一部の毛が抜けはじめます。 お風呂あがりにタオルでからだをふいたときや、服をきがえるときに毛が抜けることに気づくでしょう。 特に熱破壊式の脱毛機をつかった場合は、この時期から「ポップアップ現象」とよばれる、毛が飛びだすような抜けかたをすることもあります。

2週間から3週間目にかけて、本格的に毛が抜けおちていきます。 軽くさわるだけでスルッと抜ける毛がふえ、肌がなめらかになってきたことを実感できるでしょう。 この時期には、成長期だった毛の大部分が抜けおち、脱毛効果をもっとも実感しやすいタイミングです。

• 施術後1〜3日:外観上の変化なし
• 4日〜1週間:一部の毛が抜けはじめる
• 1〜2週間:本格的に毛が抜けはじめる
• 2〜3週間:成長期の毛の大部分が抜けおちる
• 3週間以降:休止期だった毛が新たに生えはじめる

部位別に異なる毛が抜けるまでの期間

ワキ脱毛の場合

ワキは医療脱毛のなかでも、比較的はやく効果を実感しやすい部位です。 ワキの毛は太くて濃いため、レーザーがメラニン色素に反応しやすく、しっかりと毛根にダメージをあたえることができます。 一般的には施術後1週間から2週間ほどで、毛が抜けはじめることが多いでしょう。

ワキ脱毛では、施術後10日前後から毛がポロポロと抜けおちはじめます。 とくにお風呂でからだを洗っているときや、制汗剤をつけるときに毛が抜けることに気づくでしょう。 2週間をすぎるころには、成長期だった毛のほとんどが抜けおち、つるつるの状態になります。

ワキの毛周期は約2ヶ月から3ヶ月とされています。 そのため、次回の施術まで2ヶ月ほど間隔をあけることで、効率的に脱毛をすすめることができます。 5回から8回ほどの施術で、自己処理がほとんど必要ない状態まで脱毛できることが多いです。

ワキは汗をかきやすい部位のため、施術後は清潔にたもつことが大切です。 毛が抜けるまでの期間も、こまめに汗をふき、肌を清潔にたもちましょう。 また、制汗剤の使用は施術後2〜3日はひかえ、肌への刺激をさけることをおすすめします。

顔脱毛の場合

顔の脱毛は、ほかの部位とくらべて毛が抜けるまでに時間がかかることが特徴です。 顔の毛は産毛が中心で、メラニン色素がうすいため、レーザーが反応しにくいからです。 一般的には施術後2週間から4週間ほどかけて、ゆっくりと毛が抜けていきます。

顔の産毛は細くてやわらかいため、抜けおちても気づきにくいことがあります。 洗顔時やメイク時に、肌のなめらかさが増したことで効果を実感することが多いでしょう。 また、化粧のりがよくなったり、肌のトーンが明るくなったりすることで、脱毛効果を感じることもあります。

顔の毛周期は約1ヶ月から2ヶ月と、ほかの部位よりも短いのが特徴です。 そのため、施術の間隔も1ヶ月から1.5ヶ月ほどと短めに設定することが推奨されます。 産毛への効果をたかめるため、8回から12回ほどの施術が必要になることも多いです。

• 額や頬の産毛:2〜3週間で抜けはじめる
• 鼻下の毛:1〜2週間で効果を実感
• あごの毛:1〜2週間で抜けはじめる
• もみあげ:2〜3週間かけて抜ける

腕・脚脱毛の場合

腕や脚の脱毛は、部位によって毛の太さがことなるため、抜けるまでの期間にもばらつきがあります。 ひじ下やひざ下など、比較的毛が濃い部分は1週間から2週間で効果を実感しやすいです。 いっぽう、二の腕や太ももなど、毛がうすい部分は2週間から3週間ほどかかることがあります。

腕や脚は面積がひろいため、部分的に毛の抜けぐあいがことなることもあります。 とくに関節まわりや、骨がでっぱっている部分は照射がむずかしく、抜けムラができやすい箇所です。 全体的に均一に毛が抜けるまでには、3週間ほどみておくとよいでしょう。

腕や脚の毛周期は約1.5ヶ月から2ヶ月です。 効率的に脱毛をすすめるためには、6週間から8週間の間隔で施術をうけることが推奨されます。 5回から8回ほどの施術で、自己処理の頻度を大幅にへらすことができるでしょう。

施術後は、衣服のまさつによる刺激をさけることが大切です。 とくにタイトな服装は、毛が抜ける過程で肌に負担をかけることがあります。 ゆったりとした服装をえらび、肌をいたわりながら毛が抜けるのを待ちましょう。

VIO脱毛の場合

VIO脱毛は、毛が太くて濃いわりに、効果を実感するまでに時間がかかる部位です。 毛根がふかく、毛が密集して生えているため、レーザーのエネルギーが分散しやすいからです。 一般的には施術後2週間から3週間ほどで、毛が抜けはじめることが多いでしょう。

VIOの毛は根がふかいため、抜けおちるまでに時間がかかります。 施術後10日ほどたってから、入浴時などに毛がポロポロと抜けはじめることに気づくでしょう。 3週間から4週間かけて、ゆっくりと毛が抜けおちていくのが特徴です。

VIOの毛周期は約1.5ヶ月から2ヶ月とされています。 デリケートな部位のため、肌への負担をかんがえて2ヶ月ほど間隔をあけることが推奨されます。 毛量をへらす程度なら5回ほど、ツルツルのハイジニーナにするなら8回から12回ほどの施術が必要です。

部位 毛が抜ける期間 毛周期
Vライン 2〜3週間 1.5〜2ヶ月
Iライン 2〜3週間 1.5〜2ヶ月
Oライン 3〜4週間 2ヶ月

 

毛が太い部位ほど効果を実感しやすい理由

医療脱毛では、毛が太い部位ほど効果を実感しやすいという特徴があります。 これは、太い毛にはメラニン色素が多くふくまれているため、レーザーが反応しやすいからです。 ワキやVIOなど、毛が濃い部位では、施術後の変化がわかりやすく、満足度もたかくなる傾向があります。

太い毛は、レーザーの熱エネルギーをしっかりと吸収します。 そのため、毛根へのダメージも大きく、確実に発毛組織を破壊することができます。 また、太い毛が抜けおちるときは、見た目にもはっきりとわかるため、脱毛効果を実感しやすいのです。

ただし、太い毛は根がふかいこともあり、完全に抜けおちるまでには時間がかかることもあります。 また、1回の施術では毛根を完全に破壊できないこともあるため、複数回の施術が必要です。 それでも、産毛にくらべれば確実に効果があらわれやすく、脱毛の進捗を実感しやすいでしょう。

いっぽう、産毛や細い毛は、メラニン色素がすくないため、レーザーが反応しにくいです。 顔や背中、二の腕などの産毛が多い部位では、効果を実感するまでに時間と回数が必要になります。 最近では、産毛にも効果的な蓄熱式の脱毛機も登場しているので、部位にあわせて機器をえらぶことも大切です。

医療脱毛で毛が抜ける仕組みと毛周期の関係

レーザーが毛根組織を破壊するメカニズム

医療脱毛では、レーザーの光エネルギーをつかって毛根の発毛組織を破壊します。 レーザーは毛のメラニン色素に選択的に吸収され、熱にかわることで毛根にダメージをあたえます。 この熱によって、毛を作りだす毛乳頭や毛母細胞が破壊され、永続的な脱毛効果が得られるのです。

レーザー照射時の温度は、毛根部分で約60度から70度にたっします。 この高温によって、毛を作る組織のタンパク質が変性し、機能をうしないます。 一度破壊された発毛組織は再生することがないため、その毛穴からは毛が生えてこなくなるのです。

熱破壊式の脱毛機では、瞬間的に高いエネルギーを照射します。 これにより、毛根を一気に破壊し、確実な脱毛効果を得ることができます。 蓄熱式の脱毛機では、じわじわと熱をくわえることで、毛包全体にダメージをあたえる仕組みです。

レーザーが毛根に到達するためには、毛が毛根としっかりつながっている必要があります。 そのため、成長期の毛にしか効果がなく、退行期や休止期の毛には反応しません。 この仕組みを理解することで、なぜ複数回の施術が必要なのかがわかるでしょう。

毛周期が脱毛効果に与える影響

毛周期は、医療脱毛の効果を左右する重要な要素です。 すべての毛は「成長期」「退行期」「休止期」という3つの段階をくりかえしています。 この周期を理解し、適切なタイミングで施術をうけることが、効果的な脱毛のカギとなります。

成長期は、毛が活発に成長している時期で、毛根と毛がしっかりとつながっています。 この時期の毛は、メラニン色素も豊富で、レーザーがもっとも効果的にはたらきます。 全体の毛のうち、成長期にあるのは約20%程度で、これが1回の施術で脱毛できる毛の割合となります。

退行期は、毛の成長がとまり、毛根から毛がはなれはじめる時期です。 この段階では、レーザーを照射しても毛根まで熱が伝わらず、脱毛効果は期待できません。 退行期の毛は、自然に抜けおちるのを待つか、次に成長期になったときに脱毛することになります。

休止期は、毛が完全に抜けおち、次の毛が生える準備をしている時期です。 この時期には毛穴に毛がないため、レーザーが反応する対象がありません。 休止期の長さは部位によってことなり、数週間から数ヶ月つづくこともあります。

• 成長期(全体の約20%):レーザーが効果的、脱毛可能
• 退行期(全体の約10%):レーザーの効果がうすい
• 休止期(全体の約70%):レーザーが反応しない

施術回数を重ねることで効果が高まる理由

医療脱毛では、施術回数をかさねることで、確実に脱毛効果がたかまっていきます。 1回目の施術で成長期だった毛が脱毛され、2回目では前回休止期だった毛が成長期になって脱毛されます。 このサイクルをくりかえすことで、すべての毛穴にアプローチすることができるのです。

施術をかさねるごとに、生えてくる毛の量がへり、毛質も変化していきます。 はじめは太くて濃かった毛が、回数をかさねるにつれて細くやわらかくなっていきます。 5回ほど施術をうけると、自己処理の頻度が大幅にへり、肌への負担も軽減されるでしょう。

効果的に脱毛をすすめるためには、毛周期にあわせた施術間隔が重要です。 部位によってことなりますが、一般的には6週間から8週間の間隔で施術をうけることが推奨されます。 この間隔を守ることで、つねに成長期の毛にアプローチでき、効率的な脱毛が可能になります。

施術回数による効果の目安としては、3回で毛量が約50%減少、5回で約70%減少するといわれています。 8回から10回の施術で、ほとんど自己処理が必要ない状態まで脱毛できることが多いです。 ただし、個人差があるため、カウンセリングで自分にあった回数を相談することが大切です。

医療脱毛後に毛が抜けない場合の原因

照射漏れや出力不足の可能性

医療脱毛をうけたのに毛が抜けない場合、照射漏れや出力不足が原因かもしれません。 照射漏れは、施術者の技術不足や不注意によって、一部の箇所にレーザーが照射されていない状態です。 とくに関節まわりや、曲線的な部位では、照射がむずかしく漏れが発生しやすいといわれています。

照射漏れがあると、その部分だけ毛が残ってしまい、まだらな仕上がりになります。 施術後3週間以上たっても、明らかに毛が残っている箇所がある場合は、照射漏れの可能性があります。 多くのクリニックでは、照射漏れに対して無料で再照射をおこなっているので、遠慮なく相談しましょう。

出力不足は、肌の状態や痛みへの配慮から、レーザーの出力を下げすぎた場合におこります。 適切な出力でないと、毛根を破壊するのに十分な熱が発生せず、脱毛効果が得られません。 とくに初回の施術では、肌への影響をみながら出力を調整するため、効果が弱いことがあります。

出力の設定は、肌の色や毛の太さ、痛みの感じかたなど、個人差を考慮する必要があります。 2回目以降の施術では、前回の結果をふまえて出力を調整することで、より効果的な脱毛が可能になります。 痛みがつよい場合は、麻酔クリームの使用も検討し、適切な出力で施術をうけることが大切です。

産毛や細い毛への効果が出にくい理由

産毛や細い毛は、医療脱毛でも効果がでにくい傾向があります。 これは、産毛にはメラニン色素がすくなく、レーザーが反応しにくいためです。 顔や背中、二の腕などの産毛が多い部位では、太い毛とくらべて脱毛に時間がかかります。

産毛への脱毛効果をたかめるためには、適切な脱毛機の選択が重要です。 熱破壊式の脱毛機は、メラニン色素に強く反応するため、産毛には効果が限定的です。 いっぽう、蓄熱式の脱毛機は、毛包全体にじわじわと熱をくわえるため、産毛にも効果が期待できます。

産毛の脱毛には、通常よりも多い回数の施術が必要になることがあります。 太い毛が5回から8回で脱毛できるのに対し、産毛は10回から15回ほど必要になることもあります。 根気よく施術をつづけることで、すべすべの肌を手にいれることができるでしょう。

• 産毛に効果的な脱毛機の特徴
• 波長が長く、深部まで届くレーザー
• 低出力で連続照射が可能
• 肌へのダメージが少ない
• 痛みが少ない

メラニン色素が薄い体毛の場合

メラニン色素がうすい体毛は、レーザーが反応しにくく、脱毛効果があらわれにくいです。 金髪や白髪、うすい茶色の毛などは、黒い毛とくらべて脱毛がむずかしいとされています。 これらの毛には、従来の脱毛機では十分な効果が得られないことがあります。

メラニン色素がうすい毛への対策として、さまざまな波長のレーザーを使い分けることが有効です。 アレキサンドライトレーザーは、メラニン色素への反応が強く、うすい毛には不向きです。 ダイオードレーザーやヤグレーザーは、波長が長く、メラニン色素がうすい毛にも一定の効果が期待できます。

最新の脱毛技術では、メラニン色素に依存しない脱毛方法も開発されています。 蓄熱式脱毛は、毛包全体を加熱することで、メラニン色素がうすい毛にも効果をしめします。 ただし、効果があらわれるまでに時間がかかるため、根気よく施術をつづける必要があります。

白髪については、メラニン色素がまったくないため、レーザー脱毛では効果が得られません。 白髪の脱毛には、電気針脱毛(ニードル脱毛)という方法が有効です。 毛穴に細い針をさして電気を流すことで、毛根を破壊する方法で、確実な脱毛効果が得られます。

毛周期を無視した施術タイミング

毛周期を無視した施術タイミングは、脱毛効果を大きく低下させる原因となります。 成長期の毛にしか効果がない医療脱毛では、適切な間隔で施術をうけることが重要です。 早すぎる施術や、間隔があきすぎた施術では、十分な脱毛効果が得られません。

施術間隔が短すぎると、前回脱毛した毛穴がまだ休止期のままで、新しい成長期の毛がすくない状態です。 この状態で施術をうけても、脱毛できる毛が少なく、効率が悪くなってしまいます。 また、肌への負担も大きくなるため、肌トラブルのリスクもたかまります。

逆に、施術間隔があきすぎると、せっかく成長期になった毛を逃してしまうことになります。 毛周期は部位によってことなりますが、2ヶ月から3ヶ月以上あけると、効率が悪くなることがあります。 定期的に施術をうけることで、つねに成長期の毛にアプローチできるようになります。

部位 推奨施術間隔 毛周期
4〜6週間 1〜2ヶ月
ワキ 8〜12週間 2〜3ヶ月
腕・脚 6〜8週間 1.5〜2ヶ月
VIO 8〜10週間 1.5〜2ヶ月

 

医療脱毛の効果を最大化する5つの対策

毛周期に合わせた施術スケジュール

医療脱毛の効果を最大化するには、毛周期にあわせた施術スケジュールが不可欠です。 各部位の毛周期を理解し、最適なタイミングで施術をうけることで、効率的に脱毛をすすめられます。 一般的には、6週間から8週間の間隔で施術をうけることが推奨されていますが、部位によって調整が必要です。

初回から3回目までは、比較的短い間隔で施術をうけることが効果的です。 この時期は毛量が多く、成長期の毛も多いため、1.5ヶ月から2ヶ月間隔で施術をうけましょう。 4回目以降は、毛量がへってくるため、2ヶ月から3ヶ月と間隔をあけても問題ありません。

施術回数がふえるにつれて、毛の生えるスピードがおそくなってきます。 5回目以降は、毛の生え具合をみながら、3ヶ月から4ヶ月間隔で施術をうけることもあります。 自分の毛の状態を観察し、クリニックと相談しながら最適なスケジュールを決めることが大切です。

予約の取りやすさも、スケジュール管理において重要な要素です。 人気のクリニックでは、希望の日時に予約がとれないこともあります。 施術後すぐに次回の予約をとるか、複数回分の予約をまとめてとることで、理想的なスケジュールを維持できるでしょう。

脱毛前後の保湿ケアの重要性

保湿ケアは、医療脱毛の効果をたかめるうえで非常に重要な要素です。 肌が乾燥していると、レーザーの浸透が悪くなり、脱毛効果が低下してしまいます。 また、乾燥した肌は敏感になりやすく、施術時の痛みもつよく感じることがあります。

施術前の保湿ケアは、肌のコンディションを整えるために欠かせません。 施術の1週間前から、いつもより念入りに保湿をおこないましょう。 化粧水で水分をあたえたあと、乳液やクリームでしっかりとフタをすることが大切です。

施術後の肌は、レーザーの熱によって水分がうばわれ、とても乾燥しやすい状態です。 施術直後から3日間は、特に入念な保湿ケアが必要になります。 低刺激の保湿剤をえらび、朝晩2回以上、たっぷりと肌になじませましょう。

• 施術前の保湿ケアのポイント
• 1日2回以上の保湿を心がける
• セラミドやヒアルロン酸配合の保湿剤を使用
• からだの内側からも水分補給(1日1.5リットル以上)
• 入浴後5分以内に保湿する

日焼け対策と肌の状態管理

日焼け対策は、医療脱毛期間中にもっとも注意すべきポイントのひとつです。 日焼けした肌にレーザーを照射すると、やけどのリスクがたかまるため、施術ができなくなることがあります。 また、日焼けによって肌が黒くなると、レーザーが肌に反応してしまい、脱毛効果も低下します。

医療脱毛期間中は、一年をとおして日焼け止めの使用が必須です。 SPF30以上、PA+++以上の日焼け止めを、2時間から3時間ごとにぬりなおしましょう。 とくに施術後2週間は、肌が敏感になっているため、より入念な紫外線対策が必要です。

日焼け止めだけでなく、物理的な紫外線対策も効果的です。 帽子や日傘、UVカット効果のある衣類をつかって、直射日光をさけましょう。 また、紫外線がつよい10時から14時の外出はひかえめにすることも大切です。

肌の状態管理には、日常的なスキンケアも重要な役割をはたします。 肌荒れやニキビ、湿疹などがある状態では、施術がうけられないことがあります。 規則正しい生活習慣と、適切なスキンケアで、つねに肌を健康な状態にたもちましょう。

代謝向上と生活習慣の改善

代謝をたかめることで、医療脱毛後の毛が抜けやすくなります。 代謝がよくなると、肌のターンオーバーが促進され、ダメージをうけた毛が早く排出されるようになります。 また、血行がよくなることで、肌の回復もはやまり、次回の施術にむけて肌の状態が整いやすくなります。

適度な運動は、代謝向上にもっとも効果的な方法です。 週に3回から4回、30分程度の有酸素運動をとりいれましょう。 ウォーキングやジョギング、水泳など、自分にあった運動をえらぶことが大切です。

食生活の改善も、代謝向上に大きく影響します。 バランスのとれた食事を心がけ、とくにビタミンやミネラルを豊富にとりましょう。 ビタミンCは肌の回復をたすけ、ビタミンEは血行をよくする効果があります。

睡眠の質も、肌の健康と代謝に重要な要素です。 成長ホルモンは睡眠中に分泌され、肌の修復や新陳代謝を促進します。 毎日7時間から8時間の質のよい睡眠をとることで、脱毛効果もたかまるでしょう。

適切な自己処理方法の実践

医療脱毛期間中の自己処理は、脱毛効果に大きく影響します。 間違った自己処理方法は、肌トラブルの原因となり、施術がうけられなくなることもあります。 正しい方法で自己処理をおこなうことで、スムーズに脱毛をすすめることができます。

施術前の自己処理は、施術の1日から2日前におこなうのが理想的です。 電気シェーバーをつかって、肌に負担をかけないようにやさしく処理しましょう。 カミソリは肌を傷つけるリスクがあるため、できるだけ避けることをおすすめします。

毛抜きやワックス、除毛クリームの使用は絶対にNGです。 これらの方法は、毛根ごと毛を除去してしまうため、レーザーが反応する対象がなくなってしまいます。 医療脱毛期間中は、これらの自己処理方法は完全に避けるようにしましょう。

自己処理方法 使用可否 理由
電気シェーバー 肌への負担が少ない
カミソリ 肌を傷つけるリスクあり
毛抜き × 毛根を除去してしまう
除毛クリーム × 肌への刺激が強い

 

脱毛後の自己処理で注意すべきポイント

抜けかけの毛を無理に引き抜かない理由

医療脱毛後、抜けかけの毛をみつけると、つい引き抜きたくなってしまいます。 しかし、無理に毛を引き抜くことは、さまざまなトラブルの原因となるため絶対に避けるべきです。 自然に抜けるのを待つことが、肌の健康と脱毛効果を守るうえで重要になります。

抜けかけの毛を無理に引き抜くと、毛穴や周囲の皮膚を傷つけてしまいます。 傷ついた毛穴は、細菌が侵入しやすくなり、炎症をおこすリスクがたかまります。 また、出血することもあり、色素沈着の原因になることもあるのです。

施術後の毛は、時間をかけてゆっくりと押しだされていきます。 このプロセスを無理にはやめようとすると、かえって肌トラブルをまねくことになります。 我慢して自然に抜けるのを待つことで、きれいな仕上がりを実現できるでしょう。

どうしても気になる場合は、やさしくなでるようにして抜ける毛だけを取りのぞきましょう。 すこしでも抵抗を感じる毛は、まだ抜ける時期ではないので、そのままにしておきます。 焦らずに待つことが、美しい肌への近道となります。

毛嚢炎のリスクについて

毛嚢炎は、毛穴に細菌が感染しておこる炎症性の皮膚疾患です。 医療脱毛後の肌は敏感になっているため、毛嚢炎のリスクがたかまっています。 とくに、毛を無理に引き抜いたり、不潔な状態にしたりすると、発症しやすくなります。

毛嚢炎になると、毛穴のまわりが赤くはれ、痛みやかゆみをともないます。 症状がすすむと、膿がたまってニキビのような状態になることもあります。 重症化すると、跡が残ったり、色素沈着をおこしたりする可能性もあるため注意が必要です。

毛嚢炎を予防するためには、清潔をたもつことがもっとも重要です。 施術後は、毎日シャワーで肌を清潔にし、清潔なタオルでやさしくふきとりましょう。 また、汗をかいたらこまめにふき、雑菌の繁殖をふせぐことも大切です。

もし毛嚢炎の症状があらわれた場合は、すみやかにクリニックに相談しましょう。 適切な治療をうけることで、早期に回復し、跡を残さずにすみます。 自己判断で市販薬を使用すると、かえって悪化することもあるので注意が必要です。

脱毛効果への悪影響

毛を無理に引き抜くことは、脱毛効果にも悪影響をあたえます。 成長期の毛を誤って抜いてしまうと、次回の施術で脱毛できる毛がへってしまいます。 これにより、脱毛完了までの期間がながくなり、施術回数もふえる可能性があります。

毛周期のリズムが乱れることも、大きな問題です。 無理に毛を抜くと、その毛穴の毛周期が不規則になってしまいます。 結果として、施術のタイミングがあわなくなり、効率的な脱毛ができなくなるのです。

また、毛を引き抜いた部分は、埋没毛になりやすくなります。 埋没毛は、皮膚の下で毛が成長してしまう状態で、黒いポツポツとして見えます。 埋没毛になると、レーザーが届きにくくなり、脱毛効果が得られなくなってしまいます。

脱毛効果を最大限に発揮するためには、毛を自然な状態にたもつことが重要です。 施術後は、毛が抜けるまでの期間を辛抱強くまち、適切なケアをつづけましょう。 正しい方法で脱毛をすすめることで、理想の肌を手にいれることができます。

剃毛する場合の正しいタイミングと方法

医療脱毛後の剃毛は、タイミングと方法に注意が必要です。 施術直後の肌は敏感になっているため、すぐに剃毛することは避けるべきです。 最低でも施術後1週間から2週間は、肌を休ませることを優先しましょう。

剃毛をおこなう場合は、肌の状態をよく確認してから判断します。 赤みやはれ、かゆみなどの症状がある場合は、剃毛を延期しましょう。 肌が完全に回復してから、やさしく処理することが大切です。

剃毛には、電気シェーバーの使用を強くおすすめします。 電気シェーバーは、刃が直接肌にふれないため、肌への負担が最小限ですみます。 使用前には、シェーバーを清潔にし、肌を清潔な状態にしてから処理をおこないましょう。

• 剃毛時の注意点 • 肌を温めてから処理する(毛がやわらかくなる)
• シェービング剤をつかわない(肌への刺激をさける)
• 毛の流れにそってやさしく剃る
• 処理後はすぐに保湿する
• 1週間に1回程度にとどめる

まとめ

医療脱毛後に毛が抜けるまでの期間は、一般的に1週間から3週間程度かかります。 部位や毛質、使用する脱毛機によって差はありますが、あせらずに待つことが大切です。 毛が抜けるプロセスは、医療脱毛の正常な経過であり、確実に効果があらわれている証拠でもあります。

効果的な医療脱毛のためには、毛周期を理解し、適切な間隔で施術をうけることが重要です。 1回の施術で脱毛できるのは全体の約20%の毛だけなので、複数回の施術が必要になります。 根気よく通うことで、理想のツルツル肌を手にいれることができるでしょう。

医療脱毛の効果を最大化するには、日常のケアも欠かせません。 保湿ケアや紫外線対策、正しい自己処理方法など、肌をいたわりながら脱毛をすすめましょう。 また、生活習慣の改善によって代謝をたかめることも、脱毛効果の向上につながります。

医療脱毛は、自己処理の手間から解放され、美しい肌を手にいれるための確実な方法です。 正しい知識をもち、適切なケアをつづけることで、必ず満足のいく結果が得られます。 この記事を参考に、安心して医療脱毛をすすめていただければ幸いです。

 

監修者

LIGHT CLINIC 総合監修医

吹田 真一

国立循環器病研究センター勤務を経てLIGHT CLINICを開業。