
LIGHT CLINIC 総合監修医
吹田 真一
国立循環器病研究センター勤務を経てLIGHT CLINICを開業。
「せっかく医療脱毛を完了したのに、妊娠してから毛が生えてきた」という悩みをお持ちのかたは少なくありません。 高額な費用と時間をかけて手に入れたつるつるの肌に、再び毛が生えてくるショックは計り知れないものがあります。 しかし、この現象には明確な理由があり、適切な対処法を知ることで、不安を解消することができます。
妊娠による体毛の変化は、女性ホルモンと男性ホルモンのバランスが大きく変動することで起こる自然な現象です。 医療脱毛で破壊された毛根から毛が復活するわけではなく、今まで目立たなかった産毛が太くなることで「生えてきた」ように見えるのです。 本記事では、妊娠で医療脱毛後の毛が生えてくる理由から、安全な対処法、そして将来を見据えた脱毛計画まで、詳しく解説していきます。
CONTENTS
妊娠で医療脱毛後の毛が生えてくる理由
妊娠によるホルモンバランスの変化
妊娠すると、女性の体内では劇的なホルモン変化が起こります。 エストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンの分泌量が通常の数十倍から数百倍に増加し、同時に男性ホルモンであるアンドロゲンの量も増えるという複雑な変化が生じます。 このホルモンバランスの変動が、体毛の成長サイクルや毛質に大きな影響を与えるのです。
妊娠初期から中期にかけて、多くの女性が体毛の増加を実感します。 特に、お腹周りや胸部、腕などの部位で、今まで気にならなかった産毛が濃くなったと感じることがあります。 これは、ホルモンの影響で毛の成長期が延長され、通常より太く長い毛が生えやすくなるためです。
妊娠中のホルモン変化による体毛への影響:
• エストロゲンの増加により頭髪の成長期が延長
• アンドロゲンの増加により体毛が太く濃くなる
• プロゲステロンの増加により皮脂分泌が活発化
• 毛周期の変化により脱毛のタイミングがずれる
• 色素沈着により毛が目立ちやすくなる
エストロゲン増加による髪の毛への影響
妊娠中、エストロゲンの分泌量は非妊娠時の約100倍にまで増加します。 このエストロゲンの急激な増加は、頭髪においては成長期を延長させる作用があり、抜け毛が減少して髪の毛が濃くなったと感じる女性が多くいます。 実際に、妊娠中は髪の毛のボリュームが増え、艶やかになることが一般的です。
しかし、エストロゲンの影響は頭髪だけにとどまりません。 全身の毛包にも作用し、休止期にあった毛を成長期へと移行させる働きがあります。 その結果、医療脱毛で処理しきれなかった休止期の毛が、妊娠を機に一斉に成長を始めることがあるのです。
ホルモン名 | 妊娠中の変化量 | 毛髪への影響 |
---|---|---|
エストロゲン | 約100倍増加 | 成長期延長、抜け毛減少 |
プロゲステロン | 約10倍増加 | 皮脂分泌増加 |
アンドロゲン | 約2〜3倍増加 | 体毛の太さ増加 |
アンドロゲン増加による体毛への影響
妊娠中は、意外なことに男性ホルモンであるアンドロゲンも増加します。 アンドロゲンは卵巣、副腎皮質、胎児、そして胎盤から産生され、これが胎盤でエストロゲンに変換される過程で、一部が体内に残留します。 このアンドロゲンが、腹部、胸部、腋窩(わき)、外陰部などの体毛を太く濃くする作用を持っているのです。
特に注目すべきは、アンドロゲンが産毛を硬毛に変化させる働きです。 医療脱毛では、メラニン色素の薄い産毛には効果が出にくいため、脱毛完了後も細い産毛が残っていることがあります。 妊娠によってアンドロゲンが増加すると、これらの産毛が太く濃い毛に変化し、「脱毛したのに毛が生えてきた」と感じる原因となります。
アンドロゲンによる体毛変化の特徴:
• お腹の正中線に沿って毛が濃くなる
• 乳輪周辺の毛が目立つようになる
• VIOラインの毛質が変化する
• 腕や脚の産毛が太くなる
• 顔の産毛が濃くなることがある
脱毛時に休止期だった毛の成長
医療脱毛のレーザーは、成長期にある毛のメラニン色素に反応して毛根を破壊します。 しかし、全ての毛が同じタイミングで成長期にあるわけではなく、常に約20〜30%の毛は休止期にあります。 休止期の毛にはレーザーが反応しないため、脱毛処理を受けることができません。
通常、毛周期は体の部位で1.5〜2ヶ月、顔で約1ヶ月のサイクルで回っています。 医療脱毛を5〜8回受けることで、ほとんどの毛を成長期のタイミングで処理できますが、一部の毛は周期がずれていたり、極端に長い休止期を持っていたりすることがあります。 妊娠によるホルモン変化は、これらの「眠っていた」毛を一斉に目覚めさせる引き金となるのです。
休止期の毛が成長する流れ:
• 医療脱毛時に休止期だった毛は処理されない
• 妊娠によるホルモン変化で成長期へ移行
• 通常より太く長い毛として成長
• 脱毛完了後に「新しく生えてきた」ように見える
• 実際は元々存在していた毛包からの発毛
産後の体毛変化のメカニズム
出産後、女性の体内では再び大きなホルモン変動が起こります。 妊娠中に増加していたエストロゲンとプロゲステロンが急激に減少し、授乳ホルモンであるプロラクチンが増加します。 この急激な変化により、妊娠中に成長期だった毛が一斉に休止期に入る「産後脱毛」が起こることがあります。
産後3〜6ヶ月頃には、多くの女性が抜け毛の増加を経験します。 これは主に頭髪で顕著ですが、体毛にも同様の変化が起こります。 その後、ホルモンバランスが徐々に安定してくると、毛周期も正常化し、体毛の状態も妊娠前に近づいていきます。
時期 | ホルモン状態 | 体毛の変化 |
---|---|---|
妊娠初期〜中期 | エストロゲン・アンドロゲン増加 | 毛が濃く太くなる |
産後1〜3ヶ月 | 急激なホルモン低下 | 抜け毛増加 |
産後6ヶ月〜 | 徐々に安定 | 毛周期正常化へ |
医療脱毛の永久脱毛効果と限界
永久脱毛の定義について
「永久脱毛」という言葉を聞くと、一生毛が生えてこなくなると思うかたが多いでしょう。 しかし、医学的な永久脱毛の定義は、一般的なイメージとは少し異なります。 アメリカ電気脱毛協会(AEA)とアメリカ食品医薬品局(FDA)が定める永久脱毛の基準を理解することが、医療脱毛への正しい期待値を持つために重要です。
AEAの定義では、「最終脱毛から1ヶ月後の毛の再生率が20%以下」であることが永久脱毛の条件とされています。 つまり、80%の毛が生えてこなければ永久脱毛と認められるということです。 一方、FDAの定義では、「脱毛施術3回を行った6ヶ月後に67%以上の毛が減少している」ことが基準となっています。
永久脱毛の国際基準:
• AEA基準:最終脱毛1ヶ月後の再生率20%以下
• FDA基準:3回施術6ヶ月後に67%以上減少
• 完全に毛がなくなることを保証するものではない
• 長期的な減毛効果が認められれば永久脱毛
• 個人差があることを前提とした定義
医療脱毛完了後は基本的に生えてこない理由
医療脱毛では、高出力のレーザーが毛根にある毛乳頭や毛母細胞を熱で破壊します。 一度破壊された毛根組織は再生することができないため、その毛穴から毛が生えることは基本的にありません。 これが、エステサロンの光脱毛と医療脱毛の決定的な違いです。
医療脱毛で使用されるレーザーは、メラニン色素に選択的に吸収される波長を持っています。 照射されたレーザーエネルギーは毛のメラニンに吸収され、熱に変換されて毛根組織を破壊します。 破壊された毛根からは、二度と毛が生えることはないのです。
しかし、すべての毛を100%処理することは現実的に困難です。 毛周期のタイミング、毛の太さや色、肌の状態など、さまざまな要因が脱毛効果に影響します。 そのため、医療脱毛を5〜8回受けても、約10〜20%の毛は残る可能性があるとされています。
ホルモン変化による例外的な発毛
医療脱毛で破壊された毛根から毛が復活することはありませんが、ホルモン変化により新たな毛が生えてくることはあります。 特に、妊娠、出産、更年期などの大きなホルモン変動期には、今まで活動していなかった毛包が活性化することがあります。 これは医療脱毛の効果が失われたわけではなく、体の自然な反応です。
妊娠によるホルモン変化で起こる例外的な発毛は、主に以下のメカニズムで起こります。 まず、休眠状態だった毛包がホルモンの刺激により活性化します。 次に、産毛だった毛がアンドロゲンの影響で硬毛化します。 さらに、毛周期が延長されることで、通常より長く太い毛が成長するようになります。
例外的な発毛が起こりやすい状況:
• 妊娠・出産期
• 更年期のホルモン変動期
• ホルモン治療を受けている時期
• 多嚢胞性卵巣症候群などの疾患
• 極度のストレスによるホルモンバランスの乱れ
発毛の種類 | 原因 | 対処の必要性 |
---|---|---|
破壊された毛根からの再生 | 起こらない | - |
休眠毛包の活性化 | ホルモン変化 | 追加施術で対応可能 |
産毛の硬毛化 | アンドロゲン増加 | 追加施術で対応可能 |
妊娠中の医療脱毛が禁止される理由
妊娠中の脱毛リスクと母体への影響
妊娠中の医療脱毛は、ほぼすべてのクリニックで禁止されています。 レーザー自体が胎児に直接的な影響を与える可能性は極めて低いとされていますが、施術に伴うさまざまなリスクを考慮して、安全性を最優先に判断されています。 妊娠中の女性の体は非常にデリケートな状態にあり、通常では問題ない刺激も大きな負担となる可能性があります。
まず、妊娠中は肌が非常に敏感になっています。 ホルモンバランスの変化により、普段より痛みを感じやすく、肌トラブルも起こりやすい状態です。 レーザー照射による痛みや熱感が、子宮収縮を誘発する可能性も否定できません。
妊娠中の脱毛が禁止される主な理由:
• 肌の敏感化による炎症リスクの増大
• 痛みによる子宮収縮の可能性
• 色素沈着が起こりやすい
• 体調不良による施術中断のリスク
• 使用できる薬剤の制限
• 長時間の同一姿勢による母体への負担
• つわりなどによる急な体調変化
さらに、妊娠中は色素沈着が起こりやすく、レーザー照射後にシミや黒ずみができるリスクが高まります。 妊娠中に増加するメラニン色素により、通常より強い炎症後色素沈着が起こる可能性があります。 また、万が一肌トラブルが起きた場合、使用できる薬剤が限られるため、適切な治療が難しくなることも懸念されます。
授乳中の脱毛における注意点
授乳中の医療脱毛については、クリニックによって対応が分かれます。 レーザー自体が母乳に影響を与えることはないとされていますが、施術後のケアに使用する薬剤や、ホルモンバランスの不安定さを考慮して、慎重な判断が必要です。 授乳中も妊娠中と同様に、体がデリケートな状態にあることを理解しておく必要があります。
授乳中は、プロラクチンやオキシトシンなどの授乳関連ホルモンが分泌されています。 これらのホルモンは毛周期にも影響を与えるため、脱毛効果が出にくい可能性があります。 また、授乳による疲労やストレスで免疫力が低下していることもあり、施術後の肌トラブルリスクが高まります。
授乳中の脱毛で考慮すべき点:
• 脱毛効果が出にくい可能性
• 使用できる薬剤の制限(ステロイドなど)
• 乳腺炎などのリスク(胸部脱毛の場合)
• 授乳スケジュールとの調整
• 体調の変動による施術延期の可能性
時期 | 脱毛可否 | 主な理由 |
---|---|---|
妊娠中 | ×(不可) | 母体・胎児への安全性優先 |
授乳中 | △(要相談) | 薬剤使用制限、効果低下 |
断乳後 | ○(可能) | 月経再開後が理想的 |
妊娠判明時の対応方法
医療脱毛のコース契約中に妊娠が判明した場合は、速やかにクリニックに連絡することが大切です。 多くのクリニックでは、妊娠・出産に対する特別な対応制度を設けており、契約の一時休止や期限延長などのサポートを受けられます。 早めの連絡により、スムーズな手続きと最適な対応を受けることができます。
妊娠が判明したら、まず次回の予約をキャンセルします。 その際、妊娠したことを伝え、今後の契約についての相談をしましょう。 多くのクリニックでは、母子手帳の提示により、契約期限の無料延長や一時休止の手続きを行ってくれます。
妊娠判明時の具体的な対応手順:
• 速やかにクリニックへ連絡
• 次回予約のキャンセル手続き
• 契約内容の確認と今後の相談
• 必要書類(母子手帳など)の準備
• 契約の一時休止または延長手続き
• 再開時期の目安について相談
• 返金が必要な場合の手続き確認
契約内容によっては、解約して返金を受けることも可能です。 ただし、解約手数料が発生する場合もあるため、一時休止と解約のどちらが適切か、よく検討することが重要です。 将来的に脱毛を再開する予定があるなら、一時休止を選択するほうが経済的にもメリットがあることが多いです。
妊娠で生えてきた毛への対処法
安全な自己処理方法と注意点
妊娠中に濃くなった体毛をどう処理するかは、多くの女性にとって悩みの種です。 医療脱毛が受けられない期間でも、適切な自己処理方法を選ぶことで、肌への負担を最小限に抑えながらムダ毛ケアを続けることができます。 ただし、妊娠中の肌は非常にデリケートなため、いつも以上に慎重な処理が必要です。
最も安全な自己処理方法は、電気シェーバーを使用することです。 肌に直接刃が触れないため、カミソリ負けや切り傷のリスクが低く、妊娠中の敏感な肌にも優しい方法です。 処理前には必ず肌を清潔にし、処理後は保湿ケアを忘れずに行いましょう。
妊娠中の安全な自己処理のポイント:
• 電気シェーバーの使用を推奨
• 処理前の肌の清潔化
• ぬるま湯での肌の温め
• シェービングジェルの使用
• 同じ箇所を何度も剃らない
• 処理後の十分な保湿
• 肌トラブル時は処理を控える
一方、避けるべき自己処理方法もあります。 毛抜きやワックス、除毛クリームなどは、肌への刺激が強く、妊娠中の使用は推奨されません。 特に除毛クリームは、化学成分が含まれているため、妊娠中の使用は避けるべきです。
処理方法 | 安全性 | 注意点 |
---|---|---|
電気シェーバー | ◎(推奨) | 肌に優しく安全 |
カミソリ | ○(注意必要) | 切り傷のリスクあり |
毛抜き | △(非推奨) | 毛嚢炎のリスク |
除毛クリーム | ×(避ける) | 化学成分の影響 |
産後の脱毛再開の適切な時期
産後の医療脱毛再開時期は、個人の体調回復状況により異なりますが、一般的には産後6ヶ月以降が推奨されています。 この時期になると、ホルモンバランスが徐々に安定し始め、脱毛効果も得られやすくなります。 ただし、授乳の有無や月経の再開状況など、さまざまな要因を考慮して判断する必要があります。
産後の体調回復には個人差が大きく、早い人では産後3ヶ月頃から体調が安定することもあれば、1年以上かかる場合もあります。 焦らず、自分の体と相談しながら、無理のないタイミングで再開することが大切です。 医師との相談により、最適な再開時期を決定しましょう。
授乳終了後が推奨される理由
授乳を完全に終了してから医療脱毛を再開することが、最も安全で効果的とされています。 授乳中は、プロラクチンというホルモンが分泌されており、このホルモンが毛周期に影響を与えるため、脱毛効果が出にくいことがあります。 また、万が一の肌トラブルに対して使用できる薬剤が限られることも、授乳終了後の再開が推奨される理由のひとつです。
授乳終了後、月経が再開してからの脱毛再開が理想的です。 月経の再開は、ホルモンバランスが正常化してきた証拠であり、脱毛効果も得られやすい状態といえます。 一般的に、断乳後1〜3ヶ月で月経が再開することが多いですが、個人差があることを理解しておきましょう。
授乳終了後の脱毛再開の目安:
• 断乳完了から1ヶ月以上経過
• 月経が再開している
• 体調が安定している
• 睡眠不足が改善されている
• ストレスレベルが落ち着いている
ホルモンバランス安定までの期間
産後のホルモンバランスが完全に安定するまでには、通常6ヶ月から1年程度かかります。 この期間は、妊娠前の状態、出産方法、授乳の有無、年齢などにより個人差があります。 ホルモンバランスの安定度は、月経周期の規則性や基礎体温の変化パターンである程度判断することができます。
ホルモンバランスが安定したサインとして、月経周期が25〜35日で規則的になること、基礎体温が二相性を示すこと、PMSの症状が妊娠前と同程度になることなどが挙げられます。 これらのサインが確認できれば、医療脱毛を再開する良いタイミングといえるでしょう。 ただし、完全に妊娠前の状態に戻ることを待つ必要はなく、ある程度安定していれば脱毛は可能です。
追加施術の必要性と回数目安
妊娠により生えてきた毛に対しては、多くの場合、追加施術が必要となります。 ただし、必要な回数は、毛の状態や生えてきた部位により異なります。 一般的には、2〜4回の追加施術で、妊娠前の状態に近づけることができるとされています。
追加施術を検討する際は、まず現在の毛の状態を正確に把握することが重要です。 妊娠により濃くなった産毛は、レーザーが反応しやすくなっているため、以前より効果が出やすい可能性があります。 これは、妊娠による体毛変化の意外なメリットともいえます。
追加施術の回数目安:
• 産毛の硬毛化:2〜3回
• 休眠毛包の活性化:3〜4回
• VIOなど濃い部位:4〜5回
• 顔の産毛:3〜5回
• 全体的なメンテナンス:1〜2回
毛の状態 | 推奨回数 | 期間目安 |
---|---|---|
軽度の再発毛 | 1〜2回 | 2〜4ヶ月 |
中程度の再発毛 | 3〜4回 | 6〜8ヶ月 |
広範囲の再発毛 | 5回以上 | 10ヶ月以上 |
部位別の妊娠による毛の変化
VIOエリアの変化と対応
VIOエリアは、妊娠によるホルモン変化の影響を最も受けやすい部位のひとつです。 アンドロゲンの増加により、毛が太く濃くなるだけでなく、範囲が広がることもあります。 特に、Iラインからお尻にかけての部位で、今まで気にならなかった産毛が濃くなることが多く報告されています。
妊娠中のVIOエリアの毛の変化は、出産準備として自然な現象ともいえます。 体毛が濃くなることで、デリケートゾーンを保護する役割を果たすという説もあります。 しかし、衛生面や美容面を考慮すると、適切なケアが必要となることも事実です。
VIOエリアの妊娠による変化の特徴:
• 毛質が太く硬くなる
• 毛の生える範囲が広がる
• 色素沈着により毛が目立つ
• 毛周期が長くなる
• かゆみや蒸れが起こりやすい
産後、VIOエリアの追加脱毛を検討する際は、デリケートな部位であることを考慮し、慎重に進める必要があります。 出産による会陰切開や帝王切開の傷が完全に回復してから施術を受けることが大切です。 一般的には、産後6ヶ月以降、できれば授乳終了後の施術が推奨されます。
ワキや腕・脚の変化パターン
ワキ、腕、脚などの部位も、妊娠によるホルモン変化の影響を受けます。 これらの部位では、主に産毛が濃くなる変化が見られることが多いです。 特に、腕の内側や太ももの内側など、普段は目立たない部位の毛が濃くなったと感じる女性が多くいます。
ワキの毛は、妊娠中期から後期にかけて変化が顕著になることがあります。 医療脱毛を完了していても、ホルモンの影響で数本の毛が生えてくることがあります。 これらの毛は、産後のホルモンバランス安定後に追加施術することで、効果的に処理できます。
部位別の変化と対応方法:
• ワキ:数本の太い毛が生える→1〜2回の追加施術
• 腕:産毛が濃くなる→2〜3回の追加施術
• 脚:すね毛が太くなる→2〜3回の追加施術
• 太もも:産毛が目立つ→3〜4回の追加施術
• 指・手の甲:細い毛が濃くなる→1〜2回の追加施術
顔の産毛への影響
顔の産毛は、妊娠によるホルモン変化で特に影響を受けやすい部位です。 鼻下、あご、頬などの産毛が濃くなり、「ヒゲが生えてきた」と感じる女性も少なくありません。 これは、アンドロゲンの増加による一時的な現象ですが、精神的なストレスになることもあります。
顔の産毛が濃くなる現象は、妊娠中期から後期にかけて顕著になることが多いです。 色素沈着も同時に起こることがあるため、毛がより目立って見えることもあります。 産後、ホルモンバランスが安定すると、多くの場合は自然に薄くなっていきます。
顔の部位 | 変化の程度 | 追加施術回数 |
---|---|---|
鼻下 | 濃くなりやすい | 3〜5回 |
あご | 数本太い毛が生える | 2〜4回 |
頬 | 産毛が目立つ | 3〜4回 |
額 | 軽度の変化 | 1〜2回 |
妊娠を考慮した医療脱毛の計画
妊娠前に完了させたい部位の優先順位
将来の妊娠を考えている女性にとって、医療脱毛の計画的な進め方は重要です。 妊娠前に優先的に脱毛を完了させておくべき部位を把握し、効率的にスケジュールを組むことで、妊娠・出産期のストレスを軽減できます。 特に、自己処理が難しくなる部位や、衛生面で重要な部位を優先することがおすすめです。
妊娠前に完了させたい部位の第1位は、VIOエリアです。 妊娠中はお腹が大きくなり、自己処理が困難になるだけでなく、出産時の衛生面でもメリットがあります。 次に優先すべきは、ワキや背中など、自己処理が難しい部位です。
優先順位の高い脱毛部位:
- VIOエリア:衛生面、出産準備
- ワキ:自己処理困難、臭い対策
- 背中・うなじ:手が届きにくい
- 脚全体:面積が広く時間がかかる
- 腕:日常的に露出する機会が多い
- 顔:デリケートで慎重な処理が必要
- お腹・胸:妊娠中に変化しやすい
妊娠を1〜2年後に計画している場合は、全身脱毛を一通り完了させることも可能です。 医療脱毛は通常5〜8回で完了するため、2ヶ月に1回のペースで通えば、約1年〜1年半で終了します。 余裕を持ったスケジュールで計画を立てることが大切です。
クリニック選びのポイント
妊娠を考慮した医療脱毛を行う場合、クリニック選びは特に重要です。 妊娠・出産に対する理解があり、柔軟な対応をしてくれるクリニックを選ぶことで、安心して脱毛を続けることができます。 料金の安さだけでなく、サポート体制も重視して選びましょう。
妊娠時の対応制度の確認
クリニックを選ぶ際は、妊娠時の対応制度を必ず確認しましょう。 契約期限の延長制度、休会制度、返金制度など、クリニックによって対応が大きく異なります。 妊娠が判明した場合の手続き方法や必要書類についても、事前に把握しておくことが重要です。
確認すべき妊娠時の対応制度:
• 契約期限の延長(無料・有料)
• 休会制度の有無と期間
• 返金制度と解約手数料
• 必要書類(母子手帳など)
• 再開時の条件
• コース変更の可否
• 追加料金の有無
多くのクリニックでは、母子手帳の提示により無料で契約期限を延長してくれます。 ただし、延長期間には上限があることが多いため、詳細を確認しておきましょう。 また、返金を希望する場合の解約手数料についても、契約前に確認することが大切です。
料金体系と保証内容
妊娠を考慮した脱毛では、料金体系と保証内容の確認が欠かせません。 都度払いプランがあるクリニックなら、妊娠のタイミングを気にせず通えます。 また、有効期限が長いコースや、期限のないコースを選ぶことも選択肢のひとつです。
料金面でチェックすべきポイント:
• コース料金と都度払いの比較
• 有効期限の長さ
• シェービング代の有無
• 麻酔代の料金
• キャンセル料の規定
• 追加施術の割引率
• 保証内容の詳細
料金プラン | メリット | デメリット |
---|---|---|
コース契約 | 単価が安い、計画的 | 期限がある、解約手数料 |
都度払い | 柔軟性高い、リスク少ない | 単価が高い |
月額制 | 初期費用少ない | 総額が高くなりやすい |
長期的な脱毛計画の立て方
妊娠・出産を視野に入れた長期的な脱毛計画を立てることで、無駄なく効率的に脱毛を進めることができます。 ライフプランと脱毛スケジュールを照らし合わせ、余裕を持った計画を立てましょう。 急がず、確実に進めることが成功の鍵となります。
理想的な脱毛スケジュールは、妊娠希望時期の1年半〜2年前から開始することです。 この期間があれば、全身脱毛を一通り完了させることができます。 また、妊娠前に追加施術の必要性を確認し、必要に応じてメンテナンス施術を受けることも可能です。
長期計画のポイント:
• 妊娠希望時期から逆算してスケジュールを組む
• 優先順位の高い部位から施術を開始
• 季節を考慮した施術計画
• 予備期間を設ける
• 産後の追加施術も想定
• 予算の長期的な計画
• パートナーとの相談と理解
妊娠・出産後の追加施術も含めた長期計画を立てることが重要です。 産後1年程度は脱毛ができない期間として計算し、その後の追加施術分の予算も確保しておきましょう。 また、二人目、三人目の妊娠を考えている場合は、さらに長期的な視点で計画を立てる必要があります。
まとめ
医療脱毛後に妊娠したら毛が生えてくる現象は、多くの女性が経験する自然な体の変化です。 妊娠によるエストロゲンとアンドロゲンの増加により、脱毛時に休止期だった毛や産毛が太くなることが主な原因です。 しかし、医療脱毛で破壊された毛根から毛が復活することはないため、過度に心配する必要はありません。
妊娠中と授乳中は医療脱毛を受けることができませんが、産後6ヶ月以降、特に授乳終了後であれば安全に施術を再開できます。 妊娠により生えてきた毛は、2〜4回程度の追加施術で効果的に処理することが可能です。 また、妊娠を考慮した脱毛計画を立てることで、妊娠・出産期のストレスを軽減できます。
大切なのは、妊娠による体毛の変化を理解し、適切な対処法を知っておくことです。 医療脱毛は永久脱毛効果がありますが、ホルモン変化による例外的な発毛もあることを理解した上で、長期的な視点で脱毛計画を立てましょう。 妊娠・出産という人生の大きなイベントと上手に付き合いながら、理想の肌を手に入れることは十分に可能です。

LIGHT CLINIC 総合監修医
吹田 真一
国立循環器病研究センター勤務を経てLIGHT CLINICを開業。