医療脱毛をはじめようと思っているけれど、「どんなことに気をつければいいの?」「肌トラブルが心配…」そんな不安を抱えていませんか。 医療脱毛は高い効果が期待できる反面、正しい知識がないと思わぬトラブルにつながることもあります。 施術前の準備から施術後のケアまで、医療脱毛の注意点をしっかり理解することで、安全で効果的な脱毛を実現できます。

この記事では、医療脱毛を受ける前に知っておくべき基礎知識から、施術前後の具体的な注意点まで、時系列にそって詳しく解説していきます。 医療脱毛で後悔しないために、ぜひ最後までお読みください。

CONTENTS

医療脱毛を受ける前に知っておくべきこと

医療脱毛とエステ脱毛の違い

医療脱毛とエステ脱毛には、根本的な違いがあることをご存知でしょうか。 まず最も大きな違いは、使用する機器の出力と効果の持続性です。 医療脱毛では医療用レーザーを使用し、毛根の発毛組織を破壊することで永久脱毛効果が期待できます。

一方、エステ脱毛では光脱毛機器を使用し、一時的な減毛効果にとどまります。 料金面では、1回あたりの費用はエステ脱毛のほうが安い傾向にありますが、完了までの総額を考えると医療脱毛のほうがお得になることも少なくありません。 さらに、医療脱毛は医師の管理下でおこなわれるため、万が一の肌トラブルにも適切な対処が可能です。

項目 医療脱毛 エステ脱毛
使用機器 医療用レーザー 光脱毛機器
効果 永久脱毛 一時的な減毛
施術者 医師・看護師 エステティシャン
完了までの回数 5〜10回程度 12〜18回以上

 

施術を受けられないケース

医療脱毛は誰でも受けられるわけではありません。 安全性を確保するため、施術を受けられないケースがいくつか存在します。 以下で、代表的な制限事項について詳しく見ていきましょう。

日焼けや肌トラブルがある場合

日焼けした肌は、メラニン色素が増加している状態です。 医療脱毛のレーザーはメラニン色素に反応するため、日焼け肌に照射するとやけどのリスクが高まります。 特に、赤みやヒリヒリ感がある程度の日焼けは、施術を断られることがほとんどです。

また、ニキビや湿疹、アトピー性皮膚炎などの肌トラブルがある場合も注意が必要です。 炎症がある部位にレーザーを照射すると、症状が悪化する可能性があります。 肌の状態が安定してから施術を受けることが、安全で効果的な脱毛への近道といえるでしょう。

• 日焼け後は最低2週間〜1か月は施術を控える
• 肌トラブルは完治してから施術を検討する
• 不安な場合は事前カウンセリングで相談する

タトゥーやホクロがある場合

タトゥーがある部位は、基本的に医療脱毛の施術対象外となります。 タトゥーのインクに含まれる色素がレーザーに反応し、やけどや変色のリスクがあるためです。 タトゥーの周囲5cm程度は避けて照射することが一般的で、その部分は脱毛効果が得られません。

ホクロについても同様の理由で、直接レーザーを照射することはできません。 小さなホクロは保護シールを貼って対応しますが、大きなホクロがある場合はその部分を避けて照射します。 ホクロの除去を希望する場合は、脱毛とは別の治療が必要になることを覚えておきましょう。

体調や服薬状況による制限

妊娠中や授乳中の方は、ホルモンバランスの変化により脱毛効果が出にくいだけでなく、母体への影響も考慮して施術を受けることができません。 また、光線過敏症を引き起こす可能性がある薬を服用している場合も、施術は控える必要があります。 具体的には、一部の抗生物質や抗うつ薬、血圧の薬などが該当します。

持病がある方や常用薬がある方は、必ず事前に医師に相談することが大切です。 糖尿病や心臓疾患、てんかんなどの持病がある場合も、症状の程度によっては施術を受けられないことがあります。 安全を最優先に考え、医師の判断に従うようにしましょう。

【施術前】医療脱毛の事前準備と注意点

自己処理の正しい方法とタイミング

医療脱毛の効果を最大限に引き出すためには、施術前の自己処理が欠かせません。 自己処理のタイミングは、施術の1〜2日前がベストです。 当日の処理は肌への負担が大きく、赤みや炎症の原因となるため避けましょう。

毛の長さは2mm以下、肌表面からほとんど出ていない状態が理想的です。 剃り残しがあると、その部分を避けて照射されたり、追加料金が発生したりすることもあります。 明るい場所で丁寧に処理し、剃り残しがないかしっかり確認することが大切です。

推奨される自己処理方法

医療脱毛前の自己処理には、電気シェーバーの使用が最も推奨されています。 電気シェーバーは肌への負担が少なく、深剃りしすぎる心配もありません。 特に、医療脱毛専用の電気シェーバーを使用すると、より安全に処理できます。

処理する際は、毛の流れに沿ってゆっくりと動かすことがポイントです。 何度も同じ場所を往復すると肌を傷つける可能性があるため、1〜2回程度にとどめましょう。 処理後は必ず保湿をおこない、肌のバリア機能を整えることも忘れずに。

• 電気シェーバーを清潔に保つ(使用前後の消毒)
• 乾いた状態で処理する(お風呂上がりは避ける)
• 処理後は低刺激の化粧水で保湿する
• 敏感肌の方は処理後にクーリングをおこなう

NGな自己処理方法

毛抜きやブラジリアンワックス、除毛クリームの使用は絶対に避けてください。 これらの方法は毛根から毛を取り除いてしまうため、レーザーが反応する対象がなくなり、脱毛効果が得られません。 また、毛周期が乱れてしまい、計画的な脱毛スケジュールに影響を与える可能性もあります。

カミソリの使用も推奨されていません。 カミソリは肌表面の角質まで削ってしまい、バリア機能を低下させます。 特に、逆剃りや深剃りは肌へのダメージが大きく、施術時の痛みも強くなる傾向があります。

処理方法 使用可否 理由
電気シェーバー 肌への負担が少ない
カミソリ 肌を傷つけやすい
毛抜き × 毛根を除去してしまう
除毛クリーム × 肌への刺激が強い

 

手の届かない部位の対処法

背中やうなじ、Oラインなど、自分では処理しづらい部位については無理をする必要はありません。 無理に処理しようとすると、肌を傷つけたり、処理ムラができたりする可能性があります。 多くのクリニックでは、手の届かない部位の剃毛サービスを提供しています。

ただし、明らかな剃り忘れや故意に処理していない場合は、追加料金が発生することもあります。 事前にクリニックの剃毛サービスについて確認し、必要に応じて利用を検討しましょう。 家族やパートナーに手伝ってもらうのも一つの方法ですが、その際も電気シェーバーの使用を心がけてください。

日焼け対策の重要性

医療脱毛期間中の日焼けは、施術の大敵といっても過言ではありません。 日焼けした肌は施術を受けられないだけでなく、すでに施術した部位の色素沈着リスクも高まります。 特に、夏場や紫外線の強い時期は、徹底した対策が必要です。

日焼け止めは、SPF30以上、PA+++以上のものを選び、2〜3時間おきに塗り直すことが大切です。 また、日傘や帽子、UVカット機能のある衣類なども併用し、物理的に紫外線をブロックすることも効果的です。 曇りの日でも紫外線は降り注いでいるため、油断せずに対策を続けましょう。

• 外出30分前には日焼け止めを塗る
• 汗をかいたらこまめに塗り直す
• 車の運転時も紫外線対策を忘れずに
• 室内でも窓際は要注意

生活習慣で気をつけること

医療脱毛の効果を高め、肌トラブルを防ぐためには、日常生活での注意も欠かせません。 特に、施術前後の生活習慣は、脱毛の成功を左右する重要な要素です。 以下で、特に気をつけるべきポイントを詳しく解説します。

飲酒の制限

施術前日から施術後2〜3日間は、飲酒を控えることが推奨されています。 アルコールを摂取すると血行が促進され、体温が上昇します。 この状態で施術を受けると、通常より痛みを感じやすくなったり、施術後の赤みや腫れが長引いたりする可能性があります。

また、飲酒により体内の水分が失われ、肌が乾燥しやすくなることも問題です。 乾燥した肌はバリア機能が低下し、施術による刺激を受けやすくなります。 どうしても飲酒の機会がある場合は、施術日程を調整するなど、計画的に対応しましょう。

激しい運動の制限

激しい運動も、飲酒と同様に血行を促進し、体温を上昇させます。 施術前日は、ジョギングや筋トレなどの激しい運動は避け、軽いストレッチ程度にとどめましょう。 特に、大量の汗をかくような運動は、毛穴に雑菌が繁殖しやすくなるため要注意です。

ヨガやピラティスなどの軽い運動であれば問題ありませんが、ホットヨガのような高温環境での運動は避けてください。 運動習慣がある方は、施術スケジュールと運動計画を上手に調整し、無理のない範囲で継続することが大切です。 施術後も同様に、2〜3日は激しい運動を控えるようにしましょう。

予防接種と薬の服用について

予防接種は、施術の前後1〜2週間は避ける必要があります。 予防接種により免疫システムが活性化され、体調不良や肌トラブルのリスクが高まるためです。 また、注射部位が腫れたり赤くなったりすることもあり、その状態での施術は危険です。

薬の服用についても、必ず事前に医師に相談してください。 特に、光線過敏症を引き起こす可能性のある薬(一部の抗生物質、利尿剤、抗うつ薬など)は要注意です。 常用薬がある場合は、お薬手帳を持参し、医師に確認してもらうことをおすすめします。

• インフルエンザワクチンは特に注意が必要
• サプリメントも念のため申告する
• 市販の痛み止めも事前に相談する
• 薬の変更や中止は自己判断せず医師の指示に従う

【施術当日】来院時の注意事項

当日の準備と心構え

いよいよ施術当日を迎えました。 当日は、余裕を持った行動を心がけることが大切です。 朝は普段どおりの朝食をとり、体調を整えてから出かけましょう。

空腹や寝不足の状態では、施術中に気分が悪くなることもあります。 また、緊張していると痛みを感じやすくなるため、リラックスした状態で臨むことが理想的です。 深呼吸をしたり、好きな音楽を聴いたりして、心を落ち着かせてから向かいましょう。

到着時間の目安

初回の場合は、予約時間の15〜20分前には到着するようにしましょう。 受付での手続きや着替え、カウンセリングなどに時間がかかるためです。 2回目以降でも、10分前には到着できるよう、時間に余裕を持って行動することが大切です。

遅刻すると施術時間が短縮されたり、場合によってはキャンセル扱いになったりすることもあります。 交通機関の遅延なども考慮し、早めに家を出ることをおすすめします。 万が一遅れそうな場合は、必ず事前に連絡を入れるようにしましょう。

体調管理の重要性

当日の体調は、施術の可否を左右する重要な要素です。 発熱や頭痛、生理痛などの体調不良がある場合は、無理をせずに予約を変更しましょう。 体調が万全でない状態での施術は、効果が出にくいだけでなく、肌トラブルのリスクも高まります。

特に、生理中のVIO脱毛は衛生面の問題から施術できないクリニックがほとんどです。 生理予定日と施術日が重なりそうな場合は、あらかじめ予約を調整しておくことが賢明です。 体調に少しでも不安がある場合は、遠慮なくスタッフに相談してください。

身だしなみと服装

施術当日の身だしなみと服装選びは、スムーズな施術のために重要なポイントです。 適切な準備をすることで、施術時間の短縮や快適な施術体験につながります。 以下で、具体的な注意点を見ていきましょう。

適切な服装選び

施術部位によって着替えが必要になることを考慮し、着脱しやすい服装を選びましょう。 タイトな服やボディスーツなどは避け、ゆったりとした服装がおすすめです。 特に、全身脱毛の場合は、上下セパレートの服が便利です。

また、施術後の肌は敏感になっているため、肌にやさしい素材を選ぶことも大切です。 綿100%や麻などの天然素材は、通気性がよく肌への刺激も少ないためおすすめです。 化学繊維の服は静電気が起きやすく、肌への刺激となる可能性があるため避けましょう。

施術部位 おすすめの服装 避けるべき服装
全身 前開きシャツ、ゆったりパンツ ワンピース、タイトな服
スカート、ショートパンツ スキニーパンツ、タイツ
半袖、ノースリーブ 長袖タートルネック
VIO ゆったりした下着、スカート タイトな下着、補正下着

 

メイクやアクセサリーの扱い

顔脱毛を受ける場合は、メイクを落とす必要があります。 クリニックでクレンジングできる場合もありますが、できるだけ薄めのメイクで来院することをおすすめします。 ウォータープルーフのマスカラやアイライナーは落としにくいため、使用を控えましょう。

アクセサリーは、施術の妨げになるため外す必要があります。 高価なアクセサリーは紛失のリスクもあるため、最初からつけてこないほうが安心です。 ピアスやネックレス、指輪などは、小さな袋に入れて保管できるよう準備しておくとよいでしょう。

肌に塗布するものの制限

施術当日は、肌に何も塗らない状態で来院することが原則です。 日常的に使用している化粧品や日焼け止めも、施術の妨げになる可能性があります。 以下で、特に注意すべきアイテムについて詳しく解説します。

日焼け止めや保湿剤

日焼け止めは、毛穴を塞いでレーザーの浸透を妨げる可能性があります。 施術当日は、日焼け止めを塗らずに来院し、日傘や帽子などで物理的に紫外線を防ぎましょう。 どうしても日焼け止めが必要な場合は、クリニックに到着してから洗い流すようにしてください。

保湿剤についても同様で、油分の多いクリームやオイルは避ける必要があります。 施術前日の夜までは通常どおり保湿をおこない、当日の朝は化粧水程度にとどめましょう。 乾燥が気になる場合は、施術後にクリニックで保湿ケアを受けることができます。

制汗剤の使用禁止

制汗剤やデオドラント製品は、絶対に使用しないでください。 これらの製品に含まれるアルミニウム化合物が毛穴を塞ぎ、レーザーの効果を著しく低下させます。 また、パウダータイプの制汗剤も、微細な粒子が毛穴に入り込む可能性があるため使用は控えましょう。

汗が気になる場合は、清潔なタオルやハンカチで拭き取る程度にとどめてください。 ウェットティッシュも、アルコールや香料が含まれているものは肌への刺激となるため避けましょう。 施術後も1週間程度は制汗剤の使用を控え、肌への負担を最小限に抑えることが大切です。

• 香水や香りの強いボディクリームも避ける
• 施術前にシャワーを浴びる場合はボディソープのみ使用
• 汗拭きシートも成分を確認してから使用する

【施術中】安全な施術のための注意点

肌状態の正確な申告

施術の安全性を確保するため、肌の状態について正確に申告することが非常に重要です。 「少しくらいなら大丈夫」と自己判断せず、気になることはすべて伝えましょう。 特に、前回の施術から今回までの間に起きた変化は、必ず報告してください。

日焼けの程度、肌の乾燥具合、傷や虫刺されの有無など、些細なことでも施術に影響する可能性があります。 また、体内に金属(ペースメーカー、インプラントなど)がある場合も必ず申告しましょう。 正直に伝えることで、安全で効果的な施術を受けることができます。

• 最近日焼けした部位と程度
• アレルギーや肌トラブルの既往歴
• 前回施術後の肌の反応
• 服用中の薬やサプリメント
• 妊娠の可能性

痛みへの対処法

医療脱毛の痛みは「輪ゴムで弾かれるような痛み」と表現されることが多いですが、感じ方には個人差があります。 部位によっても痛みの程度は異なり、VIOや顔、ワキなど毛が濃い部位は痛みを感じやすい傾向があります。 痛みを我慢する必要はまったくありません。

痛みが強い場合は、遠慮なくスタッフに伝えてください。 出力を調整したり、冷却時間を長くしたりすることで、痛みを軽減できます。 また、多くのクリニックでは麻酔クリームの使用も可能なので、痛みに弱い方は事前に相談しておくとよいでしょう。

施術中のコミュニケーション

施術中は、スタッフとのコミュニケーションを大切にしましょう。 「ちょっと熱い」「ピリピリする」など、感じたことはすぐに伝えることが重要です。 我慢していると、やけどなどの肌トラブルにつながる可能性があります。

また、体勢がつらい場合や、寒さ・暑さを感じる場合も遠慮なく申し出てください。 リラックスした状態で施術を受けることで、痛みも感じにくくなります。 不安なことがあれば、施術中でも質問して構いません。

伝えるべきこと 具体例 対処法
痛みの程度 「かなり痛い」「熱く感じる」 出力調整、冷却強化
違和感 「ピリピリする」「かゆい」 一時中断、確認
体の不調 「気分が悪い」「寒い」 休憩、環境調整

 

【施術後】アフターケアと注意事項

必須のスキンケア

施術後の肌は、レーザーの熱により一時的にダメージを受けている状態です。 適切なアフターケアをおこなうことで、肌トラブルを防ぎ、脱毛効果を最大限に引き出すことができます。 特に最初の72時間は、肌の回復にとって重要な期間です。

保湿ケアの方法

施術後の保湿は、朝晩2回以上おこなうことが理想的です。 使用する保湿剤は、低刺激で無香料、無着色のものを選びましょう。 特に、セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が配合されているものがおすすめです。

保湿剤を塗る際は、こすらずやさしくなじませることがポイントです。 たっぷりと使い、肌全体にうるおいを与えましょう。 特に乾燥しやすい部位(ひじ、ひざ、かかとなど)は、重ね塗りすることで効果的に保湿できます。

• 化粧水→乳液→クリームの順で重ね塗り
• アルコール配合の化粧品は避ける
• ボディクリームは伸びのよいものを選ぶ
• 入浴後5分以内に保湿する

冷却ケアの実施

施術直後に赤みやほてりがある場合は、冷却ケアが効果的です。 清潔なタオルを冷水で濡らし、軽く絞ってから患部に当てましょう。 冷却時間は1回10〜15分程度を目安に、1日数回おこなうとよいでしょう。

保冷剤を使用する場合は、必ずタオルで包んでから使用してください。 直接肌に当てると、凍傷のリスクがあります。 また、冷やしすぎも血行不良の原因となるため、適度な冷却を心がけましょう。

日常生活での制限事項

施術後は、日常生活でもいくつかの制限があります。 これらの制限を守ることで、肌トラブルを防ぎ、順調に脱毛を進めることができます。 期間は施術後2〜3日が目安ですが、肌の状態によって個人差があります。

入浴とシャワーの使い分け

施術当日は、湯船につかることは避け、ぬるめのシャワーで済ませましょう。 湯船につかると全身の血行が促進され、施術部位の赤みや腫れが悪化する可能性があります。 シャワーの温度は38度以下に設定し、施術部位に直接お湯を当てないよう注意してください。

シャワーを浴びる際は、刺激の少ないボディソープを使用し、やさしく洗いましょう。 ナイロンタオルやボディブラシの使用は避け、手のひらで泡立てて洗うことをおすすめします。 施術後2〜3日経過し、肌の状態が落ち着いたら、徐々に通常の入浴に戻していきましょう。

運動や飲酒の制限期間

施術後2〜3日は、激しい運動や飲酒を控える必要があります。 これらは体温を上昇させ、血行を促進するため、施術部位の炎症を悪化させる可能性があります。 特に、大量の汗をかく運動は、毛穴に雑菌が入り込むリスクもあるため注意が必要です。

軽いストレッチやウォーキング程度であれば問題ありませんが、ジムでのトレーニングやランニングは避けましょう。 飲酒についても、少量であっても控えることが賢明です。 どうしても避けられない場合は、施術スケジュールを調整することをおすすめします。

衣服選びのポイント

施術後の肌は敏感になっているため、衣服選びにも配慮が必要です。 締め付けの強い下着やスキニーパンツは、摩擦により色素沈着を引き起こす可能性があります。 ゆったりとしたサイズで、肌あたりのやさしい素材を選びましょう。

また、化学繊維は静電気を起こしやすく、肌への刺激となることがあります。 綿や麻などの天然素材を選び、通気性を確保することが大切です。 特に、VIO脱毛後は下着の素材や形状に注意し、肌への負担を最小限に抑えましょう。

紫外線対策の徹底

施術後の肌は、紫外線に対して非常に敏感になっています。 通常よりも日焼けしやすく、シミや色素沈着のリスクが高まるため、徹底した紫外線対策が必要です。 施術後1か月は特に注意し、できるだけ直射日光を避けるようにしましょう。

日焼け止めは、施術翌日から使用可能ですが、肌にやさしいものを選ぶことが大切です。 紫外線吸収剤不使用のノンケミカルタイプがおすすめです。 また、こまめな塗り直しも忘れずにおこないましょう。

• SPF30以上、PA+++以上を選ぶ
• 2〜3時間おきに塗り直す
• 日傘や帽子、サングラスも併用する
• 窓ガラス越しの紫外線にも注意する

医療脱毛後の自己処理について

自己処理を再開できるタイミング

施術後すぐに毛が抜けるわけではなく、通常2〜3週間かけて徐々に抜け落ちていきます。 この期間中に生えてくる毛が気になることもありますが、最低でも施術後2週間は自己処理を控えましょう。 肌が完全に回復していない状態での自己処理は、肌トラブルの原因となります。

自己処理を再開する目安は、赤みや腫れが完全に引いて、肌の状態が通常に戻ってからです。 個人差はありますが、おおむね2〜3週間後から可能になります。 ただし、肌に違和感がある場合は、もう少し期間を空けることをおすすめします。

推奨される処理方法

自己処理を再開する際も、電気シェーバーの使用が最も推奨されます。 施術前と同様、肌への負担を最小限に抑えることが重要です。 処理の頻度も最小限にとどめ、必要な時だけおこなうようにしましょう。

処理後は必ず保湿をおこない、肌のバリア機能を保つことが大切です。 また、処理する際は明るい場所で、毛の流れに沿ってやさしくおこないましょう。 深剃りは避け、表面の毛を整える程度にとどめることをおすすめします。

時期 処理方法 注意点
施術後2週間以内 処理しない 肌の回復を優先
2〜3週間後 電気シェーバー 肌の状態を確認してから
1か月後以降 電気シェーバー 通常の処理頻度で

 

避けるべき処理方法

施術後も、毛抜きや除毛クリーム、ワックスなどの使用は絶対に避けてください。 これらの方法は毛周期を乱し、次回の施術効果に影響を与えます。 また、肌への負担も大きく、色素沈着や埋没毛の原因となる可能性があります。

カミソリの使用も推奨されません。 特に施術後の敏感な肌には刺激が強すぎます。 どうしてもカミソリを使用する場合は、新しい刃を使い、シェービングフォームをたっぷりと使用してください。

• 毛抜き:毛根から抜くため脱毛効果に影響
• 除毛クリーム:化学成分による肌への刺激
• ワックス:毛根から抜く+肌への物理的刺激
• 脱毛テープ:肌表面の角質も剥がしてしまう

肌トラブルが起きた時の対処法

よくある肌トラブルの症状

医療脱毛後に起こりやすい肌トラブルには、いくつかのパターンがあります。 赤みや腫れは最も一般的な反応で、通常は2〜3日で自然に治まります。 しかし、症状が長引いたり悪化したりする場合は、適切な対処が必要です。

毛嚢炎は、毛穴に雑菌が入ることで起こる炎症です。 赤いプツプツができ、かゆみや痛みを伴うことがあります。 また、色素沈着は摩擦や紫外線の影響で起こりやすく、一度できると改善に時間がかかるため予防が重要です。

• 赤み・腫れ:施術直後〜数日間
• 毛嚢炎:赤いプツプツ、かゆみ
• 色素沈着:茶色いシミのような跡
• やけど:水ぶくれ、強い痛み
• かぶれ:広範囲の赤み、かゆみ

医師への相談タイミング

以下のような症状が現れた場合は、すぐに医師に相談してください。 3日以上赤みが引かない、痛みが強くなる、水ぶくれができるなどは、通常の反応を超えている可能性があります。 早期に適切な処置を受けることで、症状の悪化を防ぐことができます。

また、発熱や体調不良を伴う場合も、速やかに受診が必要です。 「このくらいなら大丈夫」と自己判断せず、少しでも不安があれば相談しましょう。 多くのクリニックでは、施術後のトラブルに対して無料で診察や薬の処方をおこなっています。

セルフケアの限界

軽度の赤みや腫れであれば、冷却と保湿のセルフケアで改善することが多いです。 しかし、症状が悪化したり、新たな症状が現れたりした場合は、セルフケアの限界です。 市販薬を自己判断で使用すると、かえって症状を悪化させることもあります。

特に、ステロイド薬の使用は医師の指示なしにおこなってはいけません。 また、民間療法や根拠のない対処法も避けるべきです。 肌トラブルは早期対応が重要なため、迷ったらすぐに医療機関を受診しましょう。

症状 セルフケア 受診の目安
軽度の赤み 冷却、保湿 3日以上続く場合
かゆみ 冷却、掻かない 強いかゆみ、広がる場合
腫れ 冷却、安静 悪化する、痛みを伴う
水ぶくれ 触らない すぐに受診

 

効果を最大化するための継続的な注意点

次回予約までの過ごし方

医療脱毛は、1回の施術では完了しません。 毛周期に合わせて複数回の施術を受けることで、理想的な結果を得ることができます。 次回予約までの期間も、効果を最大化するための重要な期間です。

まず、保湿ケアは毎日欠かさずおこないましょう。 肌の状態を整えることで、次回の施術効果が高まります。 また、日焼け対策も継続し、肌の色を安定させることが大切です。

• 毎日の保湿を習慣化する
• 紫外線対策を年間通しておこなう
• 肌トラブルは早めに対処する
• 規則正しい生活を心がける

毛周期を考慮した通院

効果的な脱毛のためには、毛周期を理解することが重要です。 毛には「成長期」「退行期」「休止期」というサイクルがあり、レーザーが効果を発揮するのは成長期の毛のみです。 一般的に、1.5〜2か月間隔での施術が推奨されています。

部位によって毛周期は異なり、顔は1〜1.5か月、体は2〜3か月が目安となります。 早すぎる間隔での施術は効果が薄く、遅すぎると脱毛完了までの期間が長引きます。 クリニックの指示に従い、適切な間隔で通院することが大切です。

長期的な肌管理

医療脱毛を成功させるためには、長期的な視点での肌管理が欠かせません。 脱毛期間中だけでなく、完了後も美しい肌を維持するための習慣を身につけましょう。 特に、保湿と紫外線対策は、一生続けるべきスキンケアの基本です。

また、定期的な肌チェックも重要です。 脱毛完了後も、ホルモンバランスの変化などで新たに毛が生えてくることがあります。 気になる部位があれば、早めにクリニックに相談し、追加照射を検討しましょう。

まとめ

医療脱毛の注意点について、施術前から施術後まで詳しく解説してきました。 医療脱毛を安全かつ効果的に進めるためには、正しい知識と適切なケアが不可欠です。 特に重要なポイントは、日焼け対策、適切な自己処理、保湿ケアの3つです。

施術前は電気シェーバーでの自己処理と日焼け対策を徹底し、施術当日は肌に何も塗らない状態で臨みましょう。 施術後は、保湿ケアを欠かさずおこない、制限事項を守ることで肌トラブルを防ぐことができます。 何か異常を感じたら、迷わず医師に相談することも大切です。

医療脱毛は、正しく取り組めば安全で効果的な美容施術です。 この記事で紹介した注意点を守り、理想の肌を手に入れてください。 あなたの脱毛ライフが、安全で満足のいくものになることを心から願っています。

監修者

LIGHT CLINIC 総合監修医

吹田 真一

国立循環器病研究センター勤務を経てLIGHT CLINICを開業。