GLP-1ダイエットの切り札として注目を集めている『サクセンダ』。 その強力な痩身効果の反面、副作用の心配もつきまといます。
特に眠気やめまいといった症状は、日常生活に支障をきたす可能性もあるため見過ごせません。
本記事では、サクセンダの特徴や効果、副作用について詳しく解説します。 サクセンダを検討している方はぜひ参考にしてみてください。
LIGHT CLINIC 総合監修医
吹田 真一
国立循環器病研究センター勤務を経てLIGHT CLINICを開業。
CONTENTS
サクセンダとはどんな薬?
GLP-1受容体作動薬の一種
サクセンダは、GLP-1受容体作動薬と呼ばれる薬剤の一種です。
GLP-1は、もともと人間の体内にある食欲を抑えるホルモンの一つ。
このホルモンの働きを利用して開発されたのがGLP-1受容体作動薬であり、サクセンダもその仲間に属します。
サクセンダの主成分は「リラグルチド」という物質。
これがGLP-1受容体に結合することで、強力な食欲抑制効果を発揮します。
また、サクセンダは消化管の運動を緩やかにする作用もあるため、少ない食事量でも満腹感が得られやすくなります。
こうした働きにより、無理なく体重を減らすことができるのです。
サクセンダは、もともと2型糖尿病の治療薬として開発されました。
しかし、その顕著な体重減少効果から、肥満治療薬としても注目されるようになりました。
現在、サクセンダは欧米を中心に世界28カ国以上で肥満治療に用いられています。
同成分薬のビクトーザとの違い
サクセンダと同じリラグルチドを主成分とする薬剤に、ビクトーザがあります。
両者の大きな違いは、適応症と用量です。
ビクトーザは2型糖尿病治療薬として開発された経緯があり、1回の最大投与量は1.8mgまでに制限されています。
一方、サクセンダは肥満治療を目的としているため、1回の最大投与量は3.0mgと高めに設定されています。
つまり、サクセンダの方が高用量を使用でき、より強力な効果が期待できるということです。
ただし、用量が多くなるほど副作用のリスクも高まるため、注意が必要です。
また、サクセンダとビクトーザでは保険適用の有無も異なります。
ビクトーザは糖尿病治療薬として保険適用されますが、サクセンダは日本では未承認のため、自由診療となります。
コストの面でも違いがあるので、治療を検討する際は医師とよく相談しましょう。
サクセンダは、GLP-1受容体作動薬の中でも特に肥満治療に特化した薬剤だといえます。
強力な効果が期待できる反面、副作用のリスクや費用面での負担も大きいのが特徴です。
自分に合った薬剤を選ぶためにも、サクセンダとビクトーザの違いを理解しておくことが大切でしょう。
サクセンダのダイエット効果
食欲抑制と体重減少
サクセンダの最大の特徴は、強力な食欲抑制効果にあります。
GLP-1受容体に作用することで、満腹中枢を刺激し食べる量を自然に減らすことができるのです。
また、サクセンダは胃の運動を緩やかにする働きもあるため、食事の消化吸収速度が遅くなり、少ない量でも満腹感を得やすくなります。
こうした作用により、自然に摂取カロリーを減らすことが可能。
その結果、体重減少効果が期待できるのです。
臨床試験では、サクセンダを使用した群で平均9.6%もの体重減少が認められました。
これは、プラセボ(偽薬)群の3.4%と比べて非常に高い数値です。
また、5%以上の体重減少を達成した人の割合は、サクセンダ群で63.2%にのぼりました。
食事制限や運動療法だけでは、ここまでの高い効果を得るのは難しいでしょう。
サクセンダの強力な食欲抑制効果が、ダイエットの成功率を大きく高めてくれるのです。
いつから効果が出る?
サクセンダの効果は、投与開始から2週間ほどで現れ始めるとされています。
ただし、個人差が大きく、効果の実感には1~2ヶ月程度かかることもあります。
体重減少のピークは、投与開始から32週目ごろ。
つまり、8ヶ月ほど継続して使用することで、最大限の効果が得られるということです。
ダイエットには継続が大切ですが、サクセンダならば無理なく長期的に使用できるのもメリットといえるでしょう。
リバウンド防止に有効
ダイエットの大敵と言えば、リバウンド。
せっかく減量しても、すぐに元の体重に戻ってしまっては意味がありません。
その点、サクセンダはリバウンド防止にも効果的だといわれています。
サクセンダは、単に食欲を抑えるだけでなく、体質そのものを変化させる働きがあるとされています。
脂肪細胞の働きを抑制したり、エネルギー消費を促進したりすることで、痩せやすい体質へと導くのです。
また、サクセンダの効果は投与を中止してもある程度持続することが分かっています。
つまり、リバウンドのリスクを減らしつつ、体重減少効果を長期的に維持できる可能性が高いのです。
ダイエット後のリバウンドに悩む人にとって、これは非常に魅力的な特徴ではないでしょうか。
以上のように、サクセンダは強力な食欲抑制効果と高い体重減少効果、そしてリバウンド防止にも優れた薬剤だといえます。
無理な食事制限や過酷な運動は必要ありません。
サクセンダを使えば、自然に痩せやすい体質へと改善していけるのです。
ダイエットに挫折してきた人も、サクセンダなら成功できるチャンスが格段に高まるでしょう。
サクセンダの使用方法と注意点
1日1回の皮下注射
サクセンダは、1日1回の皮下注射で使用します。
注射は、腹部、上腕部、大腿部のいずれかに行います。
同じ部位に繰り返し注射すると、皮膚の硬結や脂肪組織の変化が起こる可能性があるため、毎回注射部位を変えるようにしましょう。
正しい打ち方と保管方法
サクセンダの注射は、専用のペン型注入器を使用します。
注射の手順は以下の通りです。
- 注射部位を消毒する
- ペン型注入器のダイヤルを回して用量を合わせる
- 注射部位に針を垂直に刺す
- ダイヤルを押し込んで薬液を注入する
- そのまま6秒間待ってから針を抜く
注射後は、使用済みの針を専用の廃棄容器に入れて処分します。
また、未使用のペン型注入器は冷蔵庫で保管し、開封後は30日以内に使用してください。
打ち忘れた場合の対処法
サクセンダの注射を忘れてしまった場合、気づいた時点ですぐに注射しましょう。
ただし、次の注射予定時間まで8時間以内の場合は、忘れた分は打たずに次の予定時間に注射してください。
2回分をまとめて注射することは避ける必要があります。
また、2日以上注射を忘れてしまった場合は、医師に相談のうえ、用量を調整する必要があるかもしれません。
併用禁忌薬と注意薬
サクセンダには、併用禁忌薬はありません。
ただし、以下の薬剤と併用する場合は注意が必要です。
- インスリン製剤
- スルホニルウレア系薬剤
- 速効型インスリン分泌促進薬
これらの薬剤は、いずれも血糖値を下げる作用があります。
サクセンダと併用すると、低血糖のリスクが高まる可能性があるため、慎重に使用する必要があります。
また、サクセンダは消化管の運動を遅らせる作用があるため、経口薬の吸収に影響を与える可能性があります。
他の薬を服用中の方は、必ず医師に伝えたうえでサクセンダの使用を検討しましょう。
<h3>使用できない人と注意が必要な人</h3>
以下に該当する人は、サクセンダを使用することができません。
- サクセンダまたはその成分にアレルギーがある人
- 甲状腺髄様がん、または多発性内分泌腫瘍症2型の人
- 妊婦または妊娠している可能性のある人、授乳中の人
また、以下に該当する人は、慎重に使用する必要があります。
- 腎臓や肝臓に重篤な疾患のある人
- 重度の胃腸障害のある人
- 75歳以上の高齢者
特に高齢者は、腎機能や肝機能が低下していることが多いため、副作用が出やすい傾向にあります。
少量から使用を開始し、慎重に経過を見守る必要があるでしょう。
以上のように、サクセンダの使用には一定の注意が必要です。
自己判断での使用は避け、必ず医師の指導のもとで適切に使用することが大切です。
また、注射の手技や保管方法にも気を配り、正しく使用できるよう心がけましょう。
サクセンダは強力な効果が期待できる反面、副作用のリスクもあることを忘れずに、慎重に使用していきたいものですね。
サクセンダの副作用と眠気について
主な副作用の種類と症状
サクセンダは比較的副作用が少ない薬剤とされていますが、まったくないわけではありません。
最も多いのは、消化器系の副作用です。
吐き気、嘔吐、下痢、便秘、腹痛などが代表的な症状といえるでしょう。
また、サクセンダの作用によって低血糖症状が出る可能性もあります。
その他、めまいや頭痛、注射部位の腫れや痛みなども報告されています。
消化器症状(吐き気・下痢など)
サクセンダの副作用で最も多いのが、吐き気や嘔吐、下痢といった消化器症状です。
これらは、サクセンダが消化管に作用することで起こる副作用と考えられています。
多くの場合、投与開始から1~2週間ほどで症状は落ち着くとされていますが、中には長引く人もいるようです。
特に下痢がひどい場合は、脱水のリスクもあるため注意が必要です。
水分補給を心がけ、症状が改善しない場合は医師に相談しましょう。
低血糖症状
GLP-1受容体作動薬であるサクセンダは、血糖値を下げる作用があります。
そのため、特に糖尿病の薬を併用している場合などは、低血糖症状が出る可能性があります。
具体的な症状としては、空腹感、冷や汗、手の震え、動悸、めまいなどがあげられます。
重症化すると意識障害に陥ることもあるため、低血糖のサインを見逃さないことが大切です。
低血糖の症状が出たら、すぐに糖分を摂取し、安静にして様子を見ましょう。
眠気の危険性と対処法
サクセンダの副作用として、眠気やめまいを訴える人も少なくありません。
これらの症状は、サクセンダが中枢神経系に影響を及ぼすことで起こると考えられています。
特に注意が必要なのは、車の運転や機械の操作など、眠気が危険につながる場面です。
事故のリスクが高まるため、症状が出ている間はこうした作業は控えるべきでしょう。
また、アルコールとの併用は眠気を増強させる可能性があるため、避けた方が賢明です。
眠気が強い場合は、医師に相談のうえ、用量の調整を検討してもらうのも一案です。
日中の眠気を防ぐためには、夜の十分な睡眠も欠かせません。
生活リズムを整えることも、眠気対策として効果的だといえるでしょう。
重篤な副作用のリスク
サクセンダによる重篤な副作用の報告は多くありませんが、皆無というわけではありません。
非常にまれではあるものの、以下のような症状が出る可能性があります。
- 急性膵炎
- 腎不全
- アナフィラキシーショック
- 甲状腺髄様がん
これらの症状が疑われる場合は、直ちに医療機関を受診する必要があります。
また、サクセンダの投与によって、すい臓の酵素が上昇することがあります。
定期的な血液検査によって、すい臓の状態を確認することが大切です。
以上のように、サクセンダの副作用は軽症のものから重篤なものまで、幅広く存在します。
特に眠気は日常生活に大きな支障をきたす可能性があるため、症状の変化を見逃さないことが何より重要です。
副作用が出た場合は我慢せずに医師に相談し、適切な対処を心がけたいですね。
サクセンダの入手方法と費用
医師の処方箋が必要
サクセンダは、医療用医薬品に分類される注射薬です。
そのため、入手するためには医師の処方箋が必要不可欠となります。
病院やクリニックを受診し、肥満症の治療が必要だと医師が判断した場合にのみ処方されます。
サクセンダは自由に購入できる一般用医薬品ではないので、ドラッグストアや薬局では入手できません。
また、医師の処方箋なしにネット通販で購入することも違法です。
治療を検討している方は、まずはクリニックを受診し、専門医に相談してみましょう。
医師が必要性を認めてくれれば、正規の方法でサクセンダを入手することができます。
オンライン診療での処方も可能
最近では、オンライン診療の普及により、サクセンダの処方を受けやすくなっています。
自宅にいながら、ビデオ通話で医師の診察を受けられるのが大きなメリットです。
全国には、肥満症治療やダイエットに特化したクリニックも増えてきました。
専門性の高い治療を受けられるだけでなく、プライバシーも守られるため、人目を気にせず相談できるのが嬉しいポイントです。
オンライン診療では、医師の判断のもと、処方箋の発行と薬の郵送も可能です。
わざわざクリニックへ足を運ぶ必要がなく、非常に便利ですね。
ただし、初診では対面での診察が必須となるクリニックもあります。
事前に確認しておくことをおすすめします。
自費診療の料金相場
サクセンダは、残念ながら保険適用外の自由診療となります。
そのため、治療にかかる費用はすべて自己負担となってしまいます。
料金は医療機関によって異なりますが、1ヶ月分(4本)で5~10万円程度が相場といえるでしょう。
高額な治療費となるため、経済的な負担は小さくありません。
ただし、肥満症は放置すれば様々な合併症を引き起こします。
将来的な医療費を考えれば、早期の治療に投資する価値は十分にあると言えるかもしれません。
また、最近ではサクセンダの費用を医療ローンでまかなえるクリニックも増えています。
月々の支払いを分散できるため、経済的な負担を和らげることができます。
治療を検討する際は、料金体系についてもしっかりと確認しておきたいですね。
以上のように、サクセンダを入手するためには医師の処方箋が必要不可欠です。
オンライン診療の活用で、以前よりもハードルは下がってきていると言えるでしょう。
ただし、自由診療のため、費用負担は決して軽くはありません。
クリニック選びの際は、料金体系もしっかりチェックしておくことが大切です。
サクセンダによるダイエット治療は、確かに高額な投資ではあります。
しかし、肥満症のリスクを考えれば、検討に値する選択肢の一つだと言えるのではないでしょうか。
サクセンダに関するQ&A
治療の保険適用について
サクセンダは、残念ながら日本では保険適用の対象外となっています。
その理由は、サクセンダが肥満症の治療薬として承認されていないためです。
現在、日本で承認されているのは2型糖尿病治療薬としてのみ。
そのため、肥満症の治療目的でサクセンダを処方する場合、自由診療扱いとなり、全額自己負担となります。
海外では肥満症の治療薬として広く使われているサクセンダですが、日本ではまだ認可されていないのが現状です。
ただし、2型糖尿病と診断された方であれば、糖尿病治療の一環としてサクセンダを保険適用で処方してもらえる可能性があります。
肥満と糖尿病は密接に関係しているため、主治医と相談してみる価値はあるでしょう。
妊娠中や授乳中の使用は可能か
サクセンダは、妊娠中や授乳中の方には原則使用できません。
動物実験では、胎児への悪影響が報告されているためです。
ヒトでの安全性は確立していないため、妊娠中の使用は避けるべきでしょう。
また、サクセンダ の成分は乳汁中に移行することが分かっています。
授乳中の使用により、乳児に悪影響を及ぼす可能性があります。
授乳中の方は、サクセンダの使用を控えるか、授乳を中止する必要があります。
妊娠の可能性がある方、妊娠を計画中の方も、サクセンダの使用は避けた方が賢明です。
体重コントロールよりも、胎児や乳児の安全を最優先すべきですからね。
海外からの個人輸入の危険性
サクセンダは日本では未承認薬のため、個人輸入代行を利用すれば、海外から購入することは可能です。
ただし、その場合はすべて自己責任になってしまいます。
まず、個人輸入では製品の品質や安全性に問題がある可能性があります。
偽物や劣化品が紛れ込んでいるかもしれません。
使用方法や用量に関する情報提供も十分とは言えません。
また、万が一健康被害が出た場合の補償も期待できません。
副作用が出ても、適切な対処が受けられない恐れがあります。
さらに、個人輸入は法律的にグレーゾーンだといえます。
税関で没収されるリスクもありますし、最悪の場合は刑事罰の対象にもなりかねません。
以上の理由から、サクセンダの個人輸入はオススメできません。
やはり、医師の処方と指導のもと、正規のルートで入手するのが最も安全な方法だと言えます。
健康や法律上のリスクを冒してまで、個人輸入に手を出すのは賢明ではないでしょう。
医療ダイエットは専門のライトクリニックにご相談ください
サクセンダを始めとする医療ダイエットは、肥満症治療の専門クリニックに相談するのがベストです。
その代表格と言えるのが、大阪、名古屋、新宿にある「ライトクリニック」。
ライトクリニックは、肥満治療のエキスパートが在籍する医療ダイエットの専門院です。
内科や皮膚科、美容外科など、様々な分野の専門医が連携して治療に当たるのが特長。
単に体重を減らすだけでなく、肥満に関連する病気の予防や改善も目指した総合的なアプローチが魅力です。
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また、初診時には無料カウンセリングに加え、遺伝子検査やInBody測定も無料で行ってくれます。
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オンライン診療にも対応しているため、遠方の方でも気軽に相談できます。
治療費は自費診療になりますが、医療ローンも利用可能。
月々の支払いを分散できるため、費用面の不安を軽減できます。
一人で悩まずに、まずはライトクリニックの無料カウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか。
専門家のアドバイスを受けながら、最適な医療ダイエットを見つけていくことができるはずです。
まとめ
サクセンダは、GLP-1受容体作動薬という新しいタイプの肥満治療薬です。
強力な食欲抑制効果により、平均9.6%もの体重減少が期待できます。
1日1回の自己注射という手軽さも魅力の一つと言えるでしょう。
主な副作用は吐き気や下痢などの消化器症状で、多くは一過性とされています。
ただし、眠気には十分注意が必要です。
運転など事故のリスクが伴う場合は、特に慎重に。
また、サクセンダの入手には医師の処方箋が不可欠。
最近ではオンライン診療での処方も可能になり、アクセスのハードルは下がってきました。
費用の面では保険適用外のため、全額自己負担になるのが難点。
それでも、肥満がもたらすリスクを考えれば、投資に値する治療と言えるかもしれません。
サクセンダによる治療は、肥満症の専門クリニックに相談するのがおすすめ。
特に「ライトクリニック」は、無料カウンセリングや遺伝子検査など、手厚いサポートが魅力。
まずは気軽に相談してみることから始めてみては。
サクセンダは確かに万能薬ではありませんが、肥満に悩む人にとっては朗報と言えます。
専門家の指導のもと、正しく使用することで、理想の体型を目指す強い味方になってくれるはずです。
肥満は万病の元。
健康的でハッピーな人生のためにも、サクセンダという選択肢を検討してみる価値は十分にありそうです。