VIO脱毛について気になっているものの、デリケートな部分だけに施術を受けるか迷っている方も多いのではないでしょうか。
医療レーザー脱毛の進化により、痛みを抑えた施術が可能になってきている今、VIO脱毛の需要は年々高まっています。
本記事では、VIO脱毛の基礎知識から痛みの軽減方法まで、医師監修のもと詳しく解説していきます。
LIGHT CLINIC 総合監修医
吹田 真一
国立循環器病研究センター勤務を経てLIGHT CLINICを開業。
CONTENTS
VIO脱毛とは?
VIO脱毛は、デリケートゾーンのムダ毛を永久的に減らすための施術で、V・I・Oの3つのエリアの総称として使われています。
それぞれのエリアで脱毛範囲や目的が異なるため、ご自身の希望に合わせて施術範囲を選択することができます。
Vライン
Vラインは、ビキニラインとも呼ばれる部分で、下着やビキニの端からはみ出してしまう陰部前側の産毛やムダ毛を処理するエリアです。
水着を着用する機会が多い方や、下着からのはみ出しが気になる方に特に人気の高い施術部位となっています。
Iライン
Iラインは、大陰唇と呼ばれる性器周辺の部分を指し、自己処理が最も難しいエリアです。
デリケートな部分だけに、カミソリなどでの自己処理によるケガや肌トラブルのリスクが高く、衛生面での悩みを抱えている方が多いエリアとなっています。
Oライン
Oラインは肛門周辺の部位を指し、Iラインと同様に自己処理が困難なエリアです。
清潔さを保ちたい方や介護に備えたい方にとって、重要な施術部位となっています。
VIO脱毛のメリット・デメリット
メリットとしては、自己処理による肌トラブルの予防、衛生面の向上、長期的なコスト削減などが挙げられます。
また、妊娠・出産を控えている方にとっては、産前産後の処置がしやすくなるというメリットもあります。
一方でデメリットは、ある程度の痛みを伴うことや、複数回の施術が必要となること、また施術費用が他の部位と比べて比較的高額になることなどが挙げられます。
こういったメリット・デメリットを十分に理解した上で、ご自身に合った施術方法や範囲を選択することが重要です。
VIO脱毛の痛みについて
VIO脱毛における痛みは、多くの方が気にされる重要なポイントです。
実際に236人のVIO脱毛経験者へのアンケート調査によると、約74%の方が「そこまで痛くない」と回答しています。
痛みの感じ方には個人差があり、施術方法や使用する脱毛機の種類によっても大きく異なることがわかっています。
部位別の痛みの度合い
VIO脱毛の痛みは、それぞれの部位によって特徴が異なります。
これは各部位の皮膚の厚さや神経の分布状態、毛の濃さなどが関係しているためです。
Vラインの痛み
Vラインは3つの部位の中では比較的痛みを感じにくい部分とされています。
皮膚が他の部位と比べて厚めで、神経の分布も比較的少ないため、痛みに対する耐性が高いエリアといえます。
Iラインの痛み
Iラインは最も痛みを感じやすい部位として知られています。
これは粘膜に近い部分であり皮膚が薄いことに加え、神経の分布が多く、さらに毛が濃く密集していることが要因となっています。
Oラインの痛み
Oラインの痛みはIラインに次いで強く感じる方が多いとされています。
皮膚が薄く敏感な部分であり、骨に近い部分もあるため、レーザーの熱による刺激を強く感じやすい特徴があります。
特に初回の施術では痛みを強く感じる方が多いものの、施術を重ねるごとに毛が薄くなることで、痛みも徐々に軽減されていく傾向にあります。
VIO脱毛が痛い理由
VIO脱毛の痛みについて詳しく理解することで、より適切な対策を講じることができます。
医療レーザー脱毛の仕組みは、メラニン色素に反応するレーザー光を照射し、熱エネルギーで毛根にダメージを与えることで脱毛効果を得ています。
医師の見解によると、VIOエリアは解剖学的な特徴から、他の部位と比べて痛みを感じやすい傾向にあるとされています。
皮膚が薄く骨に近いため
VIOエリアは、他の脱毛部位と比べて特殊な構造を持っています。
皮膚の厚さが0.5mm程度と非常に薄く、さらに骨格に近接しているため、レーザーの熱が伝わりやすい構造となっています。
このような解剖学的特徴により、レーザー照射時の熱さや痛みをダイレクトに感じやすい状態となっているのです。
毛量が多く密集しているため
VIOエリアの毛は、他の部位と比較して特徴的な性質を持っています。
毛の太さは平均0.08mm以上と太く、1平方センチメートルあたり約40本という高密度で生えていることが、痛みを強く感じる要因となっています。
レーザー脱毛は毛根部分に集中的に照射するため、密集した毛量が多いほど、一度に受けるエネルギー量も増加することになります。
色素沈着しやすいため
VIOエリアは、日常的な摩擦や自己処理による刺激で色素沈着が起こりやすい部位です。
メラニン色素の沈着が進んだ肌は、レーザー光を吸収しやすくなり、その結果として痛みを強く感じる原因となっています。
特にカミソリによる自己処理を続けていた方は、肌の黒ずみが進行している可能性が高く、初回の施術で強い痛みを感じる傾向にあります。
痛みを感じやすい人とタイミング
VIO脱毛の痛みは、個人の体質や体調によって大きく異なることがわかっています。
医療脱毛クリニックのデータによると、特定の条件下にある方は通常の2倍程度の痛みを感じる可能性があり、また施術のタイミングによっても痛みの度合いが変化することが報告されています。
脱毛するのが初めての人
初めて脱毛を体験される方は、特に痛みを強く感じる傾向にあります。
これは長年の自己処理による肌の色素沈着や、毛量が多い初期状態であることに加え、痛みへの心理的な不安が重なることが主な要因となっています。
ただし、施術を重ねるごとに毛量が減少し、肌の状態も改善されていくため、痛みは徐々に軽減されていく傾向にあります。
生理前・排卵日前後の人
女性ホルモンの変動が大きい時期には、肌の感受性が通常よりも高まっています。
生理開始の7日前から3日前にかけては特に敏感になりやすく、また排卵日の前後2日間も痛みを強く感じやすい時期となっています。
女性医師の監修によると、このような時期の施術は可能な限り避け、生理後から排卵までの期間に予約を入れることが推奨されています。
体調不良・寝不足・空腹時の人
身体のコンディションは、痛みの感じ方に大きく影響します。
睡眠不足によるストレスホルモンの増加や、空腹による血糖値の低下、さらには体調不良による自律神経の乱れは、いずれも痛みに対する感受性を高める要因となります。
施術前は十分な睡眠と適切な食事を心がけ、体調を整えることが重要です。
肌荒れや乾燥など肌の状態が悪い人
肌のバリア機能が低下している状態では、レーザーによる刺激をより強く感じます。
乾燥によるバリア機能の低下や、ニキビなどの炎症がある場合、さらには日焼けによる肌ダメージがある状態での施術は、通常以上の痛みを伴う可能性が高くなります。
毛深い人や肌の色が濃い人
生まれつきの体質による個人差も、痛みの感じ方に大きく関係します。
毛量が多く太い毛質の方や、肌の色が濃いメラニン色素を持つ方、また色素沈着が起きやすい体質の方は、レーザー光による刺激を強く受けやすい傾向にあります。
このような方は、事前にスタッフへ相談し、出力調整などの対策を講じることで、快適な施術を受けることが可能です。
VIO脱毛の痛みを軽減する方法
VIO脱毛の痛みは、適切なケアと対策によって大きく軽減することが可能です。
医療脱毛の専門家によると、事前のケアや施術中の工夫によって、痛みを最大で50%程度軽減できるとされています。
施術前のケア
施術前の準備は、快適なVIO脱毛を実現するための重要なステップとなります。
皮膚の状態を整えることでレーザーの刺激に対する耐性が向上し、結果として痛みの軽減につながります。
正しい自己処理
VIO脱毛の施術前には、適切な自己処理が欠かせません。
電気シェーバーを使用して毛の長さを1-2mm程度に整え、また剃る方向は毛の流れに沿って優しく処理し、さらに施術の48時間前までに終えることが推奨されています。
カミソリやワックスによる処理は肌への負担が大きいため避け、電気シェーバーでの処理が最適とされています。
保湿ケア
施術前の保湿は、肌のバリア機能を高める重要な要素です。
低刺激の保湿ジェルや医療用の保湿クリームを使用し、施術の1週間前から丁寧なスキンケアを行うことで、レーザーによる刺激を和らげることができます。
施術中の対策
実際の施術中にも、様々な痛み軽減策を講じることが可能です。
施術スタッフと相談しながら、自分に合った対策を見つけることが重要です。
麻酔の使用
医療脱毛クリニックでは、痛みに敏感な方向けに麻酔の使用を提供しています。
表面麻酔クリームは施術30分前に塗布することで効果を発揮し、また笑気ガスによる吸入タイプの麻酔は、即効性のある痛み止めとして人気があります。
出力の調整
レーザー出力は、個人の肌質や痛みの感じ方に応じて細かく調整することができます。
初回の施術では比較的低めの出力から開始し、徐々に肌の反応を見ながら出力を上げていく方法が一般的で、これにより痛みへの耐性を段階的に作っていくことができます。
ストレスボールの活用
施術中の緊張や不安を和らげる方法として、ストレスボールの使用が効果的です。
柔らかいボールを握ることで痛みへの意識が分散され、またリラックス効果も期待できるため、多くのクリニックで取り入れられています。
施術後のケア
VIO脱毛の施術後は、肌を落ち着かせるためのケアが重要な期間となります。
レーザー照射による熱刺激で肌が敏感になっているため、適切なアフターケアを行うことで次回の施術時の痛みも軽減できます。
冷却・保冷
施術直後の肌は、レーザーの熱による刺激で敏感な状態にあります。
医療用の冷却ジェルや保冷剤による冷やしすぎない程度の冷却、さらに清潔なガーゼでの保護により、肌を落ち着かせることができます。
保湿ケア
施術後の肌は、適切な保湿ケアを必要としています。
低刺激の化粧水や医療用の保湿クリームを使用し、施術後3日間は特に丁寧なケアを心がけることで、肌のバリア機能を早期に回復させることができます。
おすすめの脱毛方法
VIO脱毛には様々な方式があり、それぞれに特徴があります。
個人の肌質や毛の状態、そして期待する効果によって、最適な方法を選択することが重要です。
美容脱毛:SHR脱毛
SHR脱毛は、最新の美容脱毛技術として注目を集めています。
低出力の光を連続的に照射することで、肌への負担を最小限に抑えながら、効果的な脱毛を実現する方式です。
従来の光脱毛と比べて痛みが少なく、肌の色に関係なく施術が可能なため、VIO脱毛初心者にも人気があります。
医療脱毛:蓄熱式ダイオードレーザー
蓄熱式ダイオードレーザーは、医療脱毛の最新技術として高い評価を得ています。
毛根の奥深くまでアプローチしながらも、熱エネルギーを徐々に蓄積させることで、痛みを最小限に抑える特徴があります。
永久脱毛を目指す方に特におすすめの方式で、従来の医療脱毛と比べて痛みが少ないと評価されています。
まとめ
VIO脱毛の痛みは、適切な知識と対策によって十分にコントロール可能です。
施術前のケアから施術中の対策、そしてアフターケアまで、一連の流れを理解し実践することで、より快適な脱毛体験を実現できます。
現代の脱毛技術は日々進化しており、痛みの少ない施術方法も増えてきています。
ご自身に合った方法を見つけ、理想的なVIO脱毛を実現していただければと思います。